二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.766 )
日時: 2010/05/20 07:40
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

「・・・・・半月か」
声が聞こえない深夜、葵は予定通り甲斐に行く事にした。
昼間はかなり疲れる一日だった為、政宗などは寝ているだろう。
周りの様子を見て、裏口を通ろうとした時・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——やっぱり、行くのか。・・・葵」
「——!・・・・・政宗」
意外な人物である政宗が裏口近くの縁側に座っていた。
葵は予想していない為、少し焦る。
朝から反対されている為だ。
しかも許可無く裏口に来ている所から政宗は多分葵を止めるだろう。
少し忍から貰っておいた催涙玉を一個右手に隠した。
すぐ逃げられるようにする為に。
「・・・・なんで起きているのさ、政宗」
「そんなに怒らなくても良いだろ?葵;」
少し殺気混じった声に政宗は苦笑した。
どうやら葵が強引に行くのを知っているような口調だった。
葵は少し睨んだように見るが政宗は穏やかの目で返す。
「・・・僕の行動を知っていたの?」
「まぁ、大体はな。だが、こんな深夜とは思っていなかったぜ」
「・・・・・・・・」
・・・バレている・・僕の考えが・・・———。
葵は少し心の中で舌打ちをした。
政宗は葵の様子を見た後、口を開いて言う。
「葵、俺は甲斐に行くのには反対だ。もちろん、この考えは従兄妹としてだった。・・・だが、今は兄妹として言う。・・・・——無事に帰って来い」
「——!」
前にも言われたこの言葉に葵は少し驚いた。
従兄妹としての意見は反対。
だが、日を改めると今日が兄妹と言う枠になったのだ。
葵は少し半信半疑で呟いた。
「・・・良い・・の?」
政宗はか弱いような呟いた声を聞き取り頷いた。
頷いた後少し付け足すように言う。
「葵、一週間後には連合軍として伊達・武田・上杉の三軍が動く。・・・お前は武田軍に付いていろ。もちろん、伊達軍に追いついたら伊達軍に戻ってもらうからな。・・・分かったか?you see?」
「——・・・分かった・・!」
連合軍の話を聞いた後、裏口の戸を開けて行った・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百弐拾九天 兄の承諾