二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 790コメッ!! ( No.790 )
- 日時: 2010/06/06 16:40
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
葵は城から少し離れた馬小屋の前に止まって言う。
「——・・・・久しぶり、コタ」
その言葉と同時にシュタッと人影が降りてきた。
その姿はよくよく見てみると風魔小太郎の姿が。
「・・・・・・」
小太郎は無言で頷いた。
小太郎は元々北条に忍だが、北条氏政が倒れた為来ていたのだ。
普通なら忍は一日で来れる者だが、武田信玄にやられた傷が深くゆっくり忍んで来たのだ。
葵は数日前に来たのを知って、行く日を伝えておいていたのだ。
「・・・・馬は?」
「・・・・・・・・」
小太郎は指を差す。
その先には、葵が乗る馬がいた。
だが、よく見ると武田信玄から借りた馬だ。
そう、葵は甲斐に行くのにつれて馬を帰そうとしていたのだ。
葵は少し笑みを漏らした後、小太郎に言う。
「コタ、これから甲斐に行くから先に行ってて。・・・来た時には、鷹の足に手紙を付けるから」
「・・・・・・・・・・・・・」
コクンと頷いて小太郎は消えた。
・・・・真田・・幸村・・・———。
甲斐の若虎の彼を思い出す。
・・・どうして・・こんなにも、嬉しいのかなぁ・・?———。
彼への思いは知らないまま、葵は馬を走らせた・・・・・・・・・・・———。
☆****☆
「——・・・時が来たなぁ」
暗い闇の洞窟の中、キラリと目を光らせる者の姿が見えた。
その者は黒い髪で右の瞳が藍色の瞳、左が真紅の赤色でかなり若い。
「風が・・・時代が・・・我を呼んでいるとは、のぅ」
若い彼はククク・・・と不気味に笑った。
その時・・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——おやおや、こんな真っ暗い闇に住んでいるとは・・・。貴方も老いが生じているのですか・・・?」
「——ほぅ・・・久方か?光秀」
銀色の長い髪を揺らす男、明智光秀はニヤリと笑った。
「その言い方ですと、かなりお若い体のようで・・・」
「なぁに、そこらの若い男をちょっと貰っただけだ」
ククク・・・と笑いを漏らしたまま、光秀を見て言う。
「今回は何かえ?・・・我に用事とは」
光秀は口端をニヤリとさせて言った。
「えぇ・・・貴方を迎えに、ね?」
スッと光秀は手を差し伸べた・・・・・・・・・・・・・・・・・———。
其の壱百参拾壱海 不吉な者