二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.817 )
日時: 2010/06/22 20:25
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

ガキンッ、ガキキィンッ・・・・・・・・・・・・———。
葵は扇で攻撃をしたり防いだりを繰り返す。
ツカサも負けじと刀や手裏剣、クナイを華麗に使いこなしていた。
ツカサは意外にも強さがある葵を見て笑い言う。
「やっぱあんた凄いねぇ〜♪俺の中で倒しがいがある武将だ!」
ガキンッ・・・・・・・・・・・・・・・・———。
振りかざした扇をクナイで受け止めた。
葵は睨み付けたまま静かに言った。
「・・・少しは攻撃に集中したらどうだ?」
「集中しろって言われても、あんたを倒すとなると集中よりも——興奮が止まらないんだよ」
グッとクナイに力を入れて葵を弾き飛ばす。
だが、葵の反射神経は政宗よりも上。
地面に両手を付けて綺麗に着地した後、呟く。
「・・・鳥の華・・“空鳶”(そらとび)!」
「——!」
何処からか氷の礫が花びらを漂せるようにユラユラとした後、行き成りツカサに向かって来た。
ツカサは「チィッ!」と少し焦りながらつつも、自分の刀で全て斬っていく。
その隙を見て、葵は終わりと言うように言った。
「さようなら・・・・“氷華水滅”」
「——ヤベっ!」
目の前に葵の姿があった為、ガードしようとしたが・・・——姿が消えた。
「——・・・は?」
一瞬にして消えた為、ツカサにとって理解不能だった。
スッと右手を上げると・・・・・・・・・・・・———。
ズキンッ・・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——ぐぁっ・・・!これは・・・・——致命傷を当てる技か!」
グラッとツカサの足が傾いた。
だが、ツカサは気力だけで地面を踏んだ。
「ちっ・・・当たってしまった」
「・・・・・・・・・・・」
後ろにいる葵にツカサは気づいていたようでクルッと葵に向いた。
だが、おかしい。
普通なら倒れて動けないのだが、ツカサだけ何故か・・・・——動けた。
「・・・以外にタフネスな忍だな」
「アハハ・・・褒め言葉として貰っておくよ」
ツカサは痛みを堪えながら刀を差し出し構える。
本当はあいつも限界が近いから倒れるはずなのに・・・何故倒れない・・・・?——。
葵はそう思いながらも、扇を開き構えた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・———。

☆****☆

——奥州・米沢城——
「さて・・・と」
政宗は葵の部屋から出る。
手紙を読み終わって少し何だかスッキリしたのだ。
その手紙の宛て主はもちろん葵。
葵が書いた手紙の内容には色々あって悔やむ事や楽しい事を様々思い出してくれた。
そう思っている間、蛙が2匹仲良く鳴いた。
「・・・・もう夏になるのか。早いな・・・もう半年になるな」
戦いばかりに集中していた為、政宗はあまり気が付かなかった。
もう暖かい春は過ぎ、次は暑い夏。
「・・・死ぬなよ、葵」
葵の花が咲いているのに政宗は気が付いて二、三本取って生け花に添えた・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百参拾四学 倒れない忍、夏の初め