二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.820 )
日時: 2010/06/25 17:20
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

「っ、何故・・・お前は倒れない?!」
「ゼェ・・・ハァ・・ゼェ」
ツカサは色んな傷を付けられていても立ち上がった。
かなりの大量出血で普通は立ち上がることも何も出来ない。
だが、現にツカサは少しふらつきながらも立っている。
「くっ・・・何だこいつは」
葵は少し薄気味悪く吐いた後、ツカサに蹴りを入れる。
ガスッ・・・・・・・・・・・・———。
「——!」
腹を抱えては飛んでいく。
そして、木にぶつかった。
「う・・・・・」
「・・・・この、てこずらせ者」
葵はだいぶ体力を消耗して少し息が上がっていたのだ。
ツカサが気絶したのを見てすぐに馬に乗り切ろうとした時・・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——何処行くのさ、「奥州の白虎」さんよ」
「——!・・・何故?」
葵は即座に反応し振り返ると——傷も無くピンピンしていたツカサがいた。
ツカサはニンマリと笑う。
「実はさぁ、最初から分身の術だったんだよ♪あ、もちろんあんたの体力の消耗を見てさ♪」
「・・・・ちっ、それを狙って・・!」
葵ははめられた事に悔やんだ。
ツカサは笑った顔で葵を見る。
だが、何故か顔は笑っているのに・・・——目は笑っていなかった。
「——もう終わりにしよっか。俺だって時間があるしね。・・・風の神覇鳥“真空罰”(かぜのかみはどり“しんくうばつ”)」
「——!」
ズバババァン・・・・・・・・・・・・・・・・・———。
衝撃波のような速さに避けられないまま、葵は思いっきり当たった。
「——ぐぁ!」
足から肩までの間の致命傷に当てられて、ドクドクと血が垂れた。
「——・・・まさ・・む・ね」
あまりの痛みに葵は意識を手放した・・・・・・・・・・・・・・・———。

☆****☆

 ——“『葵、大丈夫かい・・・?』”——

謎の声を聞いた葵は言葉を紡ぐ様に言う。
だいじょう・・・ぶな・・わけない・・・・。
謎の声はその言葉を聞いて間を開ける。
そして、やっと口を開いた。

 ——“『君には・・・死なれては困る』”——

葵はボゥッとしていたが、瞼が重くなった。
眠い・・・・政・・宗・・・・・・———。
完全に葵は眠ってしまった。

 ——“『・・・・おやすみ』”——

謎の声はそう呟くだけだった・・・・・・・・・・・・・———。

☆****★

ツカサはマジマジと見て、ホッとしたような顔をする。
「よっしゃあ!謙信に良い土産になるな。まずは・・・——首を頂戴するからねぇ♪」
スッと自分の刀を持ち、首に近づけようとしたら・・・・・・・・・・・・・———。
ピクン・・・・・・・・・・・・・———。
ツカサは何かに反応する。
どうやら、もう少しで誰かが此処に来るようだ。
此処で首から下の死体など見られたら危ないだろう。
「・・・チッ、しゃあねぇ」
カチンと刀を入れて葵をそのままほったらかして何処かへと消えて行った・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百参拾五非 白虎、危なかし