二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 47話更新 ( No.172 )
- 日時: 2011/02/16 22:22
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
48話〜収穫祭〜
「皆!収穫祭はすぐじゃ!各自準備をしっかりするんじゃぞ!!」
マスターがギルドの皆に呼びかけた。皆、それぞれ気合いを入れていたが、首をかしげるのが一人。
「収穫祭ってのは?」
カムイだった。それにレナが説明した。
「収穫祭はこの大陸一番大きなお祭りの事。他の町からも大勢の人が集まってくるんだよ」
「そうなのか。で、準備って事は俺らも何かやるのか?」
「うん。『ファンタジア』。フェアリーテイルが行う大パレードだよ。
これを楽しみにして来る人も多いみたい」
「・・・詳しいな。見た事あるのか?」
「何回かあるよ。とっても綺麗だったのを覚えてる。でもまさか、自分たち参加する側になるとは思わなかったよ!」
レナがわくわく気味に言う。マスターは一度咳払いをするとさらに続けた。
「・・・でじゃ。ついでというわけじゃないんじゃが、新メンバーを紹介するぞい。おい、入ってこい!」
マスターの言葉で入ってきたのは二人。その人物にカムイは構えた。
「ジュビアです」
「・・・ふん」
「幽鬼の支配者のエレメント4とガジル!?何でお前らが!」
「そういがむな」
二人に牙を向けるカムイにそう言ったのはエルザだった。
「ガジルはともかく、ジュビアは問題ない。普通に仲間として接してくれ」
詳しくは知らないが、エルザたちはある騒動でジュビアに助けられたとか。
「ああ。分かったよ」
「本当はもう一人いるんじゃが・・・・まだ来とらんの。まあいいわい。
それでは皆で最高のパレードにしようぞ!!」
——————————収穫祭当日——————————
「おい!品々はこれで全部か!?」
「ああ。後は店に並べるだけさ」
「おい!もっと力入れろよ!折角作った看板が落ちちまうぞ!!」
「うるせー!おめーこそもっと力入れて引き上げろ!!」
「皆、すげー忙しそうだな。そんな大規模なのか?『収穫祭』ってのは」
カムイとレナとチーは今、町の中をぶらついている。
町は何時もとは違い、お祭りムード一色と言った感じで活気づいている
「そりゃあそうだよ!この国を代表するお祭りなんだから。私たちもファンタジア頑張ろう!」
「・・・そういえばお前、ミス・フェアリーテイルコンテストに出ないのか?
フェアリーテイルの女性たちの美人コンテスト。優勝者には50万Jだぞ」
カムイがおちょくる様に笑って言うと、レナは顔を少し赤くし、頬を膨らませながら言った。
「無理だと分かって言ってるでしょ?ミラやエルザがいるんだよ?勝てるわけないよ。
それに私は・・・・」
「レナ!!」
レナが何か言おうとした時、人ごみの中からレナを呼ぶ声がした。
声のした方を見ると、レナが笑顔でその人物の元へと走って行った。
「お父さん!!お母さん!!」
レナは両親の元にたどり着くと、嬉しそうにはしゃぎながら話し始めた。
「さてと、それじゃあ俺らはもう少し町をぶらつくか」
カムイはレナを見届けてからそう言い、背を向けて歩き出した。それにチーも一緒になって着いていく。
「・・・そういえば、ミス・フェアリーテイルってもうやってんのかな?」
カムイはチーにそう話を振るが、チーは分からないと言いたげに首を振った。
カムイは暫くん〜〜、と考えた後口を開いた。
「あんま興味ねーけど、暇だし見てみるか。ミス・フェアリーテイル」
カムイはそう言うと進路を変え、ミス・フェアリーテイルが行われているギルドへと向かった。
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「・・・何だ?」
ギルドへと歩いていたカムイだったが、目の前からくる大勢の人の群れが気になった。
皆、何かから逃げるように急いで逃げている。
「・・・なんか嫌な予感がするな。チー、急ごう」
「カムイ!!」
と、そこに同じギルドのメンバー、ナブが現れた。
「ナブ!!どうしたんだ!?そんな血相変えて」
ナブの表情はとてもじゃないが穏やかとは言えない。何かあったのかと思い、ナブの元に歩み寄った。すると・・・
—ギュン!—
「何だ?」
「しまった!!」
突如地面から不思議な文字が現れたと思ったら、それが二人を囲うように結界を張った。
「くそっ!やられた!!フリードの野郎!!」
「おい、ナブ。状況を聞かせろよ。なんでこんな事になってんだ?」
そこでナブから聞いた事はとても信じられないものだった。
まだカムイはあんまし面識がないが、マスターの孫であるラクサスという人物と、
その親衛隊である雷神衆が、バトル・オブ・フェアリーテイルというものを始めたらしい。
ルールは簡単。最後に立っていた者の勝者。このふざけたゲームに皆が乗らされている理由は一つ。
ミス・フェアリーテイルに参加したギルドの皆が石にされ、人質に取られたからだ。
あのエルザや元エレメント4のジュビアまで捕まってしまったらしい。
制限時間は3時間。それまでに雷神衆を倒さないと石にされた皆が砂になってしまうらしい。
皆必死になって雷神衆を探すが、町中にはフリードという雷神衆のメンバーが施した術式が張り巡らされていて、
強制的に戦闘を行わされているらしい。
仲間の命がかかっているため、皆本気で戦闘をして潰しあっているということだ。
「術式にはルールがあって、それには絶対逆らうことが出来ないんだ」
カムイが顔を上げる。そこには空中に文字が浮かんでいた。
—どちらかが戦闘不能となるまで、この術式から出る事は禁ずる—
「・・・・なるほど、このルールのせいで皆強制的に戦ってるってわけか・・・・うお!!」
カムイが喋っている間にナブが攻撃を仕掛けてきた。
「分かっただろう?ここから出るにはどちらかが倒れるしかないんだ!!」
「馬鹿野郎!そんなの相手の思うつぼじゃねえか!!冷静になって考えろ!!!」
「そんな暇はねえんだよ!!あと3時間もしない内にエルザたちが砂になっちまうんだぞ!!
お前が動かなくても、遠慮はしねーぞカムイ!!」
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「・・・・・馬鹿野郎が・・・・」
カムイはそう呟くとその場をあとにした。
—バトル・オブ・フェアリーテイル途中経過報告—カムイVSナブ・・・・・勝者カムイ