二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 16話更新 ( No.18 )
- 日時: 2011/08/13 14:04
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
17話〜訓練の日々〜
「燃え滾るは赤き炎
弧を描き 敵を灼せ
フレアドライブ!!」
3本の炎がカムイに向かう。カムイは太刀を構える。
「雷太刀」
カムイの一振りで3本の炎が消える。
だがレナは怯まずに言霊を唱える。
「落ちるは轟音 奏でるは雷鳴
双曲の旋律 地を震わす
ボルテインフォール!」
落雷がカムイに直撃する。レナは一瞬、はっとなる。
「なに心配してんだよ。俺はこっちだ」
そういってレナの後ろから頭をくしゃっとさせるカムイ。
レナは安心したように肩の力を抜く。
「魔法の扱いには随分なれたな」
「うん。でもまだカムイのように上手くはいかないよ」
なぜカムイとレナがこんなことをやっていたかと言うと、実はレナは
魔力と魔法は持っているが今までまるで使っていなかった。
つまり魔法の経験は0だったのだ。それなのになぜ魔法を使えるのかが不思議である。
本人に聞いても
「いつの間にかできてました」
と実に不思議な答えしか返ってこない。本当にそうと思えるから余計に不思議だ。
とまあ、そのために練習も兼ねて特訓をしている。
不思議と言えば、ここを出る前マスターが変な言葉を残していった。
——————————ギルド——————————
「カムイよ」
レナと一緒にギルドを出ようとしたカムイがマスターに呼ばれる。
「なんだ?」
「レナちゃんの魔法じゃが、しっかりと育ててやれよ」
「わかってるよ。ちゃんと訓練に・・・」
「そうじゃないわい」
マスターの強い言葉に遮られ言葉が詰まる。
「じゃあどういうことだよ?じっちゃん」
「・・・いずれわかるじゃろう。とにかくちゃんとレナちゃんをちゃんと見てやれよ。
それができるのはカムイ。お前さんだけじゃからな」
マスターは意味分からなげな言葉を吐くとどっか行ってしまった。
「じっちゃん。なんだったんだ、ぼけたか?」
その言葉を少し考えたが、すぐにめんどくさくなって止めてレナの元に向かった.
————————————————————
「・・・・」
その時の言葉をまた考えていると、レナが心配そうな顔で覗き込んできた。
「どうしたの、そんな怖い顔して?」
カムイはまたレナの頭を撫でると、笑みを浮かべて
「別に怖い顔なんてしたつもりはないんだけどな。
ちょっと考えことしてただけだよ」
「そっか」
レナも笑顔になる。
「じゃあ、訓練はもうお終いにして町に戻るか。明日からはクエストを受けて実戦だ。
本場の空気にも慣れないといけないしな」
「うん!カムイの足引っ張んないように頑張るね」
〜マグノリアの町(フェアリーテイルがある町)〜
「ただいま〜」
二人が帰るとさっそくナツが絡んできた。
「お!カムイとレナじゃん。カムイ、勝負しようぜ」
「あほ。会っていきなり勝負しかけようとすんなよ」
「チェ〜。つれねえな。じゃあレナ、勝負しようぜ」
ナツは炎を出してやる気満々だ。カムイがため息をつく。
このままじゃ、やるまで一生付きまとわされそうだ。
しょうがなくカムイはレナに耳打ちして、なにかを呟く。
「・・・・うん、わかった。それじゃあナツ、よろしくお願いね」
「よっしゃーー!!いくぜ!!」
ナツがレナに突っ込む。だが、レナは深呼吸して落ち着いて
「ゆらゆら揺れる揺りかごに揺られ
あなたは眠りに落ちていく きっとあなたは夢をみる
良き夢見るよう 子守唄を唄いましょう
スリンクシープ」
ナツはレナに飛び掛るが、そのままレナには行かず後ろの壁に激突する。
ナツはそのままぐったりして動かない。
仲間の一人が駆け寄り、ナツを見ると
「こいつ、寝てるぞ」
ナツはいびきを掻きながらグーグーと気持ちよさそうに眠っていた。
「ねえカムイ、これでいいの・・かな?」
少し気が引けているレナの問いにカムイは息を漏らしながら言った。
「十分だろ」