二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜  73話更新 ( No.259 )
日時: 2013/05/06 01:13
名前: アビス (ID: dFf7cdwn)

74話〜カムイVSストローク〜





—ズシーーーーン!!・・・・ズシーーーンン!!!—

巨大な要塞から生えた八本の足が動き出す。

「ふはははははは!!ついに手に入れたぞ!!
光を崩す最終兵器ニルヴァーナ!この時を持って正規ギルドは闇へと変わるのだ!!!」

高々とニルヴァーナを手に入れた喜びを叫ぶブレイン。
その巨大なニルヴァーナの壁に必死にしがみ付く二つの影があった。

「エルザ・・・・・・」

「勝手に死ぬなど許さないぞジェラール」

エルザが片手で自分とジェラールの身体を支えていた。

「おまえには生きる義務がある。たとえ醜くても、弱くても、必至に生き抜いて見せろ」

「だが・・・俺はニルヴァーナを止められなかった。もう終わりなんだ」

「何が終わるものか・・・・見てみろ」

エルザはジェラールを引っ張り上げると、ニルヴァーナの足へと顔を向けた。
釣られてジェラールも顔を向ける。そこにいたのは

「うおおおおおおおおお!!!!」

ナツ・グレイ・ルーシィが足を登っていた。

「私たちは諦めない。希望は常に繋がっている。
生きてこの先の未来を確かめろ。ジェラール」

————————————————————

「いってぇ・・・・・。なんで急に地面が動き出したんだ?」

ニルヴァーナから感じるトルトニスの匂いを追って森を彷徨っていたカムイ。
その時、突然地面が盛り上がり今現在は古びた家が立ち並ぶ遺跡に立っていた。

「もしかしてこれがニルヴァーナの正体か?」

全体を見渡し、もう一度トルトニスの匂いを探すが、ニルヴァーナ復活から
その気配が全くしなくなってしまった。

「・・・・・これ以上は探せねぇか」

カムイはそう呟くと、頭を本来の目的であるオラシオンセイス討伐へと切り替える。

「・・・・ところで」

カムイは突然遺跡に向かって雷を放った。遺跡が崩れ粉塵が立ち上る。

「そこでちょろちょろしてる奴。とっとと出てこい」

カムイの言葉に粉塵の中から一つの影が飛び出してきた。

「ケホッ!・・・ケホッ!!いきなり酷いな〜〜。
もし味方だったらどうするだい?」

現れ出たのは華奢な青年。ボサッとした髪に動きやすさを追求したのか、
露出多めの服装をしている。

「そんな禍々しい魔力放ってる野郎と仲間を間違うわけないだろ。
お前はオラシオンセイスのメンバーには入っていなかったな?」

「そりゃあ、僕はブレインに君たちを殺すように頼まれた別ギルドだからね。
無双の双死鬼のストローク」

無双の双死鬼と言う言葉にカムイは眉を顰める。

「無双の双死鬼?そのギルドは知ってるけど、確かそのギルドはもう何年も前に潰れたんだろう?」

「そうだよ。僕が当時のギルドメンバー全員殺したからね。だから今は僕一人のギルドなんだ」

「なに?お前が一人で?何のために?」

「簡単だよ。人殺しの依頼を一人占めするためさ!!」

「!!」

ストロークはそう叫ぶとカムイへと向かってきた。
カムイもすかさず刀で応戦するが、ストロークはクルクルと回転してかわす。

「ほらぁ!!」

—ズドォン!—

「クッ!!」

見た目からは想像できない重たい一撃。ガードした腕の骨が軋む。

「あんまり粘らないで欲しいな。僕は人を殺す瞬間に快感を得るんだ。
面倒だから痛めつける趣味は無いんだよ」

「そのわりに随分と単純な魔法使ってんな。
あらゆるものに回転の力を与える『回転(ドライブ)』」

「さっすが!もう気付いたんだね。そうだよ僕の魔法はドライブ。
確かに単純かもしれないけど、これはこれで結構使えるんだよ」

再び距離を詰め、肉弾戦を繰り広げるストローク。

「この星は丸い。その時点でこの地面はもう直線じゃないからね。
星の曲線のそって自分の身体に魔法をかけると、ほらこの通り」

素早く動きカムイを惑わす。カムイの刀に対しても寸でのところでくるりとかわす。

「勿論刀にそって自分の身体を軸回転かければ、それに当たる事はまず無い」

「・・・・それ、自分以外の人間には効果ないみてぇだな」

「正確には使用者以外の生物には効かない。けど、それ以外なら何でもいけるのさ」

ストロークは距離をとると腕を上げて手を振った。

「踊り狂う岩石(ロックダンス)」

すると地面に落ちている大岩が回転し始め、カムイへと向かっていった。

「雷冥」

その岩を粉々に吹き飛ばすカムイ。それに対しストロークは再び手を振るう。

「吹き荒れる竜巻(トルネイブ)」

粉々にした石を巻き込んでカムイの周りで竜巻が生まれた。

「石を取り込んで削岩機みてぇになってんな。

雷太刀・旋渦」

カムイは竜巻とは逆回転に回ることで相殺し、更に魔力を練る。

「雷写・騎兵隊(トルーパー)」

多数の馬の形した雷がストロークを襲う。
それに対しストロークは目の前までそれが迫っているというのを
気にせず掌を地面に添える。

—ズシャーーーーン!!—

電気が一斉に放電する。
しかしそこにはストロークの姿は無かった。
見ると先ほどストロークが立っていた辺りの地面が大きく穴開いていた。

「地面を回転させて砕いたのか。だったら・・・・・」

カムイは素早く穴の真上を取る。みるとそこにはストロークの姿があった。

「虎降雷!!」

「・・・・・・」

—ドーーーーーーーン!!!—

巻き上がる砂埃。カムイは避けられないのタイミングで攻撃を放った。
だがどこか妙な手応えを感じていた。

「危ない危ない」

カムイの後ろの方で声がする。見るとそこにはストロークが無傷で立っていた。

「やっぱ当たって無かったか。強力な移動系の魔法も使えんのか?」

カムイの質問に答えないストローク。代わりにクスクスと気味悪く笑うだけだ。
カムイは刀を構えなおすと、電光石火のスピードで間合いを詰める。

「雷太刀・爪牙!!」

—ヒュン・・・・・—

「!!」

カムイの攻撃にしゃがんでかわすストローク。それにカムイは違和感を感じる。

「見つけたぜ。てめぇの魔法の弱点」