二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 ( No.3 )
- 日時: 2010/01/16 12:04
- 名前: アビス (ID: 7.60N42J)
16話〜新たな仲間〜
「・・・!!」
フェルーを倒した後外に出た二人を待っていたのは村の人たちだった。
どうやら騒ぎを聞きつけてやってきたらしい。
「フェ・・フェルーは・・・」
村人の一人が恐る恐る聞いた。
カムイは指を遠くのほうに指をさして
「向こうの方でのびてるよ。
たぶん目覚ますのに一週間くらい掛かるんじゃないか」
そこに村人が駆けつけるとそこには確かにフェルーが倒れていた。
村人たちはわずかの間の沈黙の後、歓喜に満ちた。
「レナ!!」
そう呼んだ声がして駆け寄ってきた人物、レナの両親だ。
「お父さん・・お母さん・・・」
レナの目から涙が溢れる。そして向かってくる両親に抱きついた。
それを両親も強く抱き返す。
その光景を見ていたカムイはぼそりと
「やっぱり本物の家族っていいもんだな」
それを聞いたチーが同意するかのように鳴いた。
そしてレナが両親から離れた頃にはすでにカムイの姿はなかった。
〜ギルド〜
「あ、お帰りなさい。カムイ、チー」
ギルドに帰った二人はミラが迎えた。
「無事に依頼をこなしたようじゃの」
その隣で座っているマスターがいう。
「今回は領主の不当な行為について評議院の検証魔導士が動いたようじゃから、
もうあの村は大丈夫じゃろう」
そんな話しをしているとこちらに向かって歩いてくる音がしてきた。
カムイはマスターに用だろうと思い振り向かなかったが
服を引っ張られる感覚がしたので振り向く。するとそこに立っていたのは
「レナ!!」
思わず大声を上げてしまう。
「この間はありがとうございます」
と、ペコリと頭を下げる
「もしかして、その子がこの間助けた子かい?」
マスターの問いにカムイは少し言葉を詰まらせて
「ん、ああ。そうなんだが、なんでこんなところに来たんだレナ?」
「この間お礼を言いたかったのに、いなくなってしまっていたから。
それに、あなたのいるギルドがどんなものなのか入ってみたくて」
「な・・・」
予想だにしなかった展開に固まるカムイ。
「いいじゃろう」
マスターがさらっといった。
「ちょ・・じっちゃん!!そんな簡単に」
「こやつが決めた事じゃ。進む道は自分で決める。おぬしがとやかく言う権利はないじゃろう」
マスターはキセルを吹きながら言う。
「けど、お前やっと両親と会えたのに」
「ここから村はそれほど遠くないし、二人にはちゃんと話しました」
「・・・お前、魔法使えんのか?」
「はい、使えますよ。見ていてください」
レナはそう言うと目を閉じて集中し始めた。そしてなにやら呟き始めた。
「舞う舞う
羽ばたくは小さな妖精
小さき体で皆に幸福を
フェアリーサークル」
すると、レナの体から小さな妖精出てギルド中を舞い飛んだ。
「私の魔法は心のイメージに言霊をのせてそれを具現化する魔法です」
レナが合図を出すと飛んでいた妖精が姿を消した
「思想魔法の一種じゃな。なかなかの魔法じゃぞ」
「ありがとうございます」
「どうじゃ、カムイ。まだ心配か?」
マスターが意地悪そうに笑う。
「いや、実力で心配していたわけじゃないんだが・・・」
「そんなに心配ならお前さんがしばらくその子を見守ってやるといい。
チームを組んでな」
「よろしくお願いします。カムイ」
レナが頭を下げて言う。レナは自分を見るとずっとニコニコだ。
なにがそんなに楽しいのか。でもそんな笑顔をみていると自分もなんだがうれしくなるカムイであった。