二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 19話更新 ( No.35 )
日時: 2011/08/11 21:18
名前: アビス (ID: dFf7cdwn)

10話〜妖精の尻尾の実力〜





「マスター!!」

カムイたちが草むらから出て、マカロフの元に向かう。

「ヌオオォオ!?なぜお前たちがここに!!?」

「さすがです!!今の言葉、目頭が熱くなりました」

エルザはそう言って、マカロフを抱きしめた。しかしエルザは
鎧を纏っているので、当然・・・

「痛!!」

と、こうなる・・・。

「じっちゃんスゲェなぁ」

ナツはマカロフの頭を叩く。

「そう思うなら、ペシペシせんでおくれ」

そんな一件落着モードに入っていたのだが

『カカカ。どいつも情けねえ魔導士どもだ』

なんと笛から声が聞こえてきたのだ。

『もう我慢できん。ワシ自ら喰ってやろう』

笛からもくもくと黒い煙が吹き出たかと思うと、それが悪魔の形となった。

「な!!怪物ーー!!」

皆が口々にそう叫んだ。

「な・・何だ!?こんなのは知らないぞ!?」

カゲが震えながら言った。

「あらあら、これは大変」

「こいつはぁ。ゼレフ書の悪魔だ」

マスターたちも冷や汗を流している。

『腹が減ってたまらん。貴様らの魂を喰わせてもらうぞ』

「なにーー!!なあ、魂ってうめえのか?」

悪魔の言葉にナツがグレイに聞く。

「俺が知るか。それにしても一体どうなってやがんだ?」

「これは、魔法界の歴史上最も凶悪だった黒魔導士・ゼレフの魔法。
それはつまり、悪魔を生み出す生きた魔法」

ボブが説明した。

『さて、それでは頂こうか。全員の魂を』

ゼレフの悪魔を口を開けた。呪歌を放つつもりだ。その時

—ヴォオン—

マカロフの横をエルザが横切った。するとエルザの鎧が変化した。

「鎧の換装!?」

四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)のマスター・ゴールドマインが言った。
換装とは魔法剣士が別空間にストックされている武器を呼び出し、
武器を持ち帰る事をいう。

換装は普通の魔法剣士は武器だけなのだが、エルザは己の能力を増大させる
『魔法の鎧』も換装しながら戦う。

それがエルザの魔法、騎士(ザ・ナイト)

エルザは悪魔の足を切った。悪魔が一瞬たじろぐ。
その隙に、ナツは悪魔の体を登り炎を纏った足で蹴る。
悪魔が体勢を大きく崩した。

「あの巨体を蹴りで。本当に魔導士か、あいつ!?」

周りにいたマスターたちが驚く。

『小僧が。我の体から離れろ!!』

悪魔は腕を思いっきり振り回し、ナツを振り落とそうとする。

「軽く酔う」

そう言いながらも離さないナツ。

「その両腕邪魔だな」

上空からの声に反応し上を向く。

「天より裁くは雷神の判決。判決を受け断頭の刃を受けよ」

カムイの腕から二つの雷が放たれる。

「雷断(らいだん)!!」

雷は悪魔に向かって落ちていき、両腕の付け根に直撃する。
その瞬間、腕は体から切り離された。

『ガ・・』

「なんという破壊力・・・」

マスターたちが驚愕する。

「いまだ!!」

その合図にエルザは一撃の破壊力を増大させる、黒羽(くれは)の鎧に換装。

「アイスメイク・・槍騎兵(ランス)」

グレイは手を前にかざし、手から氷の槍を放つ。
グレイが使う魔法は氷の造形魔法。
魔力に形を与える魔法だ。それと同時に、形を奪う魔法でもある。

「右手の炎と左手の炎を合わせて」

ナツが手を合わせると、炎が合体して巨大な炎を作り上げた。

「火竜の煌炎(かりゅうのこうえん)!!」

—ドゴォン!!!—

3人の攻撃が一気に決まる。

『バ・・バカな』

悪魔はそういうと、一気に倒れた。

「見事」

マカロフは静かにそういった。