二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: BLEACH 刹那の時間【焔】 コメント求む!! ( No.28 )
- 日時: 2010/05/04 13:35
- 名前: 風 (ID: yMr7nvgj)
- 参照:
コメント下さった方々有難う御座います♪
志筑へ
あれ?志筑に会うの久し振りだねぇ♪
って言うか,更新遅れてゴメンねぇ?
天蘭様へ
流に流れて30より後ろに行っちゃった小説も有るけどね?
いやいや,僕は天蘭の考えた設定を全く考えもしませんでしたからアイコですよ^^
〜刹那の時間【焔】〜
第六節「藍染・動く」
死神達の手により何もかもの動きを停止させた町々の展望台…否,電柱の上に1人の男が立っている。
眼帯を纏った優しげな銀髪の美男子だ。彼は京楽により殺された十刃ノイトラの部下。
十刃がその権力の象徴として必ず1人は選ばねばならない直属との部下だ。
彼はノイトラの従属官___テスラ,テスラ・アーデ。
古株として藍染率いるアランカルに所属し今尚現役の実力を誇る中々の猛者でもある。
彼の手は今震えていた。握り締められた拳から血が滴り優しげな目は怒りと絶望に満ち張り詰める。
テスラ「ノイトラ様…」ダン
唯一言,そう言って電柱を砕くほどの脚力を持ってノイトラを殺した男,
笠を被り派手な羽織を着た面長の髯面の巨漢へと抜刀し向かって行く。
自らの目指した道を一直線に進む愚かだが真似できないノイトラの行動を心から尊敬し応援していた。
忠誠を誓っていた。忠誠の刃をこの男に刻んでやろうと思った。
普段,冷静な筈の彼なら相手との実力差は分る筈なのに向かって行った。
カラン…京楽「愚かな事だ…」
京楽は敵が眼前に向かってくるのを察知して片方の剣を手放す。
無機質な金属音が響く。そして,テスラの刃を片手で彼は止めテスラは空中で停止する。
然し,それで諦める彼ではなく更に足による蹴りを仕掛けてくる。
ガッ…京楽「仇でも取りに来たんだろうけど悪い事は言わない。」
テスラ「貴様___」
京楽「君じゃ何をしても僕には勝てない」
甚大な霊圧が漲る。
その男の言う事が戯言ではなく真実で有ると言うことを遺憾なくテスラの体に刻み込む。
テスラは苦痛で歪んだような顔で空を見上げる。
誰だって命は惜しい……然し,あれ程までに忠誠を誓った男の為に命を掛けられないのかと…
否,違うのだ。命を賭けてこの男に損傷を与えられるならそれなら命を捨てれた。
そう,唯何も出来ずにこのまま戦っても死にノイトラの所へ逝き怒られるだけだと悟ったのだ。
ザッ…テスラ「何故,殺さない」
京楽「殺されるのが良いのかい?殺すのなんてなるべくなら僕は願い下げなんだよ」
ならば何故,主を殺したのだと声を荒げたくなったが京楽の真摯で曇りの無い瞳を見て彼はやめた。
そして,テスラは「何が聞きたい?」と問う。
質問に答える気になった風情なので京楽は単刀直入に聞くことにした。
京楽「この件は藍染君が関わっているのかな?」
テスラ「恐らくは……然し,私は末端ゆえ事の真相は分りません。唯___」
______藍染様ダケでハこレは行えナイでしょウ…
京楽は訝しがるようにして何故と問う。
テスラは予測の域を出ないといった風情で顎に手をあて地面に目を逸らし言う。
テスラ「藍染様は虚圏と現世及び戸魂界への出入りを自らの実験により自由にした訳では有りません。
虚の力を借りて行っています。そして,虚圏に貴方達の仲間は居ません。
詰りはまた違った別の空間に居ます。
それは詰り今まで知られていない空間の扉を知る物が居る証拠!
無論,藍染様や私の知るアランカルにその様な場所の扉を開く術を持つ者は居ません」
京楽「厄介な話だね?」
テスラ「えぇ……
貴方達が捲込まれている今回の事件は藍染様以外にもう1つ巨大な存在が居ると思って良いでしょう。」
そう,テスラは言って「もう,知っている事はない」と言う風情でその場を去った。
京楽は白み始めてきた空を見ながら「難儀な事だ」とぼやいた。
其処に伊勢達が走ってくる。瞬間,現世の魂魄達の活動が再開される。
七緒「京楽隊長!」
京楽「ん?七緒ちゃん,無事で何より…」
七緒「それは此方の台詞です!」
恋次「本当ですよ…戦ってたのは京楽隊長でしょ?」
京楽「あぁ……そうだったね?」
少し衝撃的かつ物事が大きくなり過ぎた故に先程までの戦いを忘れてしまった京楽はぼんやり言った。
其れを見て皆は全く心配する必要なかったんじゃ無いかと思うのだった。
其処に___
ザッ…石田「死神か」
恋次「石田?」
石田「久し振りだね阿散井恋次」
ツンケンした表情で恋次を一瞥し上の空で嬉しくも無いという風情で石田は言う。
其処に遅れて浅黒い肌の巨漢で高校生とは思えない茶渡,
これまたたわわな胸で高校生とは思えない織姫が来る。
京楽「あっ,織姫ちゃんだぁ♪」
ガシィ…七緒「セクハラはいけませんよ隊長?」
女性の織姫を見るなり飛び掛る自らの上官の頬を思い切り抓り引き摺りながら七緒は言う。
そして,何でこんなに女性にだらしないのだと自らの上官ながら悲しく思うのだった。
その様を見て織姫は呆れるでも嫌がるでもなく笑っていた。だから七緒は言った。
七緒「織姫さん?」
織姫「はい?」
七緒「少しは呆れたり怒ったりしないと……何時までも同じ男に絡まれますよ?」
織姫「?…はぁ?」
七緒はそれだけ言ってくるりと踵を返す。
織姫は彼女の助言の意味が全く分っていない。
色々な意味で心の防壁が無く彼女は危うい存在だと七緒は感じた。
茶渡「隊長格が是ほど来たと言う事は現世も危ないのか?」
修兵「恐らくな…科学技術の要の涅隊長も所在不明だからハッキリした事は言えねぇが…
兎に角,護れる護るべき所はマークしといた方が良いって事だろう」
修兵の真剣な眼差しで紡がれる言葉を聞きチャドは頷く。
ガシィ…やちる「うわぁい♪ぷるるんの胸やぁらか〜ぃ♪」
織姫「ちょっ!やめて…駄目だよやちるちゃん!!駄目だって…」
恋次「おっ……おぉぉぉ♪」
大前田「あんなガリガリの女の何処が良いんだか」ホジホジ
修兵「アンタは世間の感覚とズレてるんですよ大前田さん」
浮竹から離れ織姫の胸に飛びつき柔らかい感触を楽しみながら嫉妬の顔を作るやちるが其処に居た。
そして,その様と織姫の困る姿を見て恋次は顔を赤らめる。
大前田はその様を見てあんな女の何処が良いんだと知らん振りする。
それに対して修兵が世間ズレしていると突っ込みを入れる。
浮竹は呆け京楽は楽しそうな笑みを浮かべる。
そんな役立たずな男達を傍目に嘆きながら七緒が動く。
七緒「草鹿さん…いや,会長」
やちる「何ぃ?七ちん?」モミモミ
織姫「もっ___止めてよ(涙」
石田「井上さん…」
満面の笑みでやちるは飽きもせず織姫の胸を揉みながら言う。
七緒「ご本人も嫌がっている事ですしお止めになられては会長?」
やちる「う〜,七ちんに怒られちったぁ…」
織姫「助けてくれて有難う御座います…えっと」
七緒「伊勢七緒です。先程の言葉の意味少し分りました?」
先程の助言の意味が分ったかと問われ織姫は困惑気味の顔を見せる。
分っていないのだなと呆れた風情で七緒は心の中でぼやいた。
石田「取りあえず浦原商店へ……浦原さんが少し話をしたいって」
浮竹「浦原が…」
石田「はい____」
京楽「やれやれ,何の話だろうねぇ?」
石田の真剣な表情から真面目な話だと察しながらも京楽はおどけてみせる。
それに苛立ちながらも石田は平静を保ち案内しますと言った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
虚圏____
虚圏のほぼ中央に位置する巨大な建造物。
ラス・ノーチェスと呼ばれる廃墟の様な場所で昔は現第二十刃・神と称された男の拠点だった。
其れを,神であるバラガンを統派し藍染が手に入れたという筋である。
数銃の巨大な塔が聳えその中央の塔に提督たる藍染は君臨している。
その藍染の居に今,石灰の様な白い肌と空ろなる翠の瞳を持った十刃ウルキオラが居た。
ノイトラの死亡の報告のためだった。
藍染「成程,ノイトラを1人で容易く倒すほどの猛者がいるか…
恐らくは京楽春水…山本元柳斎は容易く本拠から離れまいしな」
ウルキオラ「テスラ・アーデも見当たりませんが」
藍染「ふむ,彼は長いが……ノイトラを殺すほどの戦力だ。生存は期待できないな」
ウルキオラ「そうでしょうね」
藍染「分った…もう下がって良いよ?」
ウルキオラ「はい,藍染様」
藍染の体質許可を貰いウルキオラは丁寧な所作でお辞儀をし踵を返しその空間を出た。
カッカッカッカッカッ…スターク「よぉ」
ウルキオラ「スターク?珍しいな…普段,自室に篭城して眠っている男が…」
スターク「篭城ってちっと意味違うだろ?」
ウルキオラの対面から歩いてくる男。
長身痩躯で渋めの堀の深い眠そうな男だ。
是でもウルキオラより上位の最強の十刃の位置に居る,孤独を司るセロの使い手スタークだ。
普段は我侭で生意気な小娘の従属官を連れているが今日はつれていないらしい。
何時も眠っているのに何故,今日に限って歩いているのかと訝るウルキオラだ。
ウルキオラ「リリネットは?」
スターク「寝てる…」
ウルキオラ「何の用だ?」
スターク「藍染様に呼ばれた」
ウルキオラ「そうか…」
スターク「藍染様,機嫌どうだったよ?」
ウルキオラ「別に普段通りだった。ノイトラが死んだと知っても眉根も動かさなかったよ」
スターク「悲しいのか?」
ウルキオラ「まさか……あんな愚かで野卑な男が死んだとて藍染様の計画の妨げになる筈もなし。」
スターク「悲しむ理由も無いか…
ノイトラみたいなのも考え物だがお前みたいな無感情も考え物だな」
ウルキオラ「_______そうか,感情を出す練習と言うのはしているんだが」
スターク「練習ね……で,笑える様にはなったのかよ?」
ウルキオラ「いや_____市丸様に見せてみたが不自然だそうだ」
スターク「やってみろよ?」
ニッ…ウルキオラ「どうだ?」
スターク「不自然だな…もっと,鏡見て練習が必要だ」
ウルキオラ「そうか……お前も笑うのが旨そうには見えんが」
スターク「そうだな…」
ザッ___ウルキオラにしテハ長々シイ会話…其れヲ終えテ2人ハ交差シタ—————
スタークは藍染の居へと向かう。
あの少し前の同胞が死んでも何も悲しまなかったと暗に言った時のウルキオラの憂鬱な表情を…
無理矢理でも笑えと暗に自らが言った時の心の闇を宿した角張った笑みを頭の中に描きながら。
一歩,また一歩と階段を登って行く。
近くに居ると煩い女だが居ないと落ち着かない___ノイトラを失った気分はそれに近かった。
ギイィ…スターク「第一十刃コヨーテ・スターク入ります」
スタークの前には藍染とギンと東仙統括官長ともう1人見慣れない人が居た。
髪は深紅の短髪で服装は露出度が高く,体格から女性と分った。その女性はスタークに振り向く。
ヴァルギリア「初めまして,十刃№1の人,私はヴァルギリア・クラウンよ」
スターク「あぁ…初めまして」
藍染「では,会議を始めようか…」
藍染の低い声が響いた。
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