二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テニスの王子様【夢小説】 ( No.20 )
- 日時: 2009/11/04 19:43
- 名前: 亮 (ID: 2nrfRM.C)
【立海大 幸村精市】「美化委員」
『全校生徒の皆さん、掃除の時間です。各自、自分の掃除場所へ移ってください。』
掃除時間。
それは当然、ここ立海大付属中学校にもあるモノ。
私はこの時間がキライ。
マジメに掃除するなんて、美化委員だけでやればいいのに。
なんて思いながら私は、掃除をするふりをして、教室から抜け出した。
そして、校舎裏に行く。
「ここまで来れば、アイツも来ないでしょ・・・」
“アイツ”。それは、私の天敵。
掃除をさぼるのを、いつも見つけてくる。
どこに行っても、どこに逃げても、どこに隠れても、すぐに見つけられる。
でも、アイツに見つけて貰うのを待っている、自分がいる。
・・・“神の子”。
アレは、テニスコートの中だけの話じゃないと思う。
「幸村・・・」
不意に、名前を呟いてみた。
私は、油断していたんだと思う。
「呼んだ?」(幸村)
誰もいないハズの校舎裏。
なのに、聞こえたのは、聞き慣れた、キレイな声・・・
「ゆ、幸村ァ・・・」
「僕に何回言わせるの?“掃除をさぼるな”って」(幸村)
「・・・」
「マジメに掃除をしている、美化委員の身にもなって欲しいよ」(幸村)
困った顔をしながらも、いつも私を見つけに来てくれる。
それは何で?
私も、何で、見つけに来てくれるのを待っているんだろう?
幸村、アンタには、私がこんな気持ちになってること、分かんないでしょ?
いくらアンタが“神の子”って呼ばれてて、私の居場所が分かっても、
この気持ちまでは分からないでしょ?
「どうしたの? 葵」(幸村)
「マ、マジメに掃除しないヤツなんか、ほっとけば良いじゃんッ なんでいつも探しに来るわけ?」
「・・・」(幸村)
つい、口に出た、セリフ。
幸村は黙ってしまった。
何であたしこんなコト訊いちゃったんだろ?!
幸村、困ってんじゃん・・・
幸村は難しい顔をしていた。
私も、困った顔を、していると思う。
恥ずかしくて、うつむいていた。
「そんなの・・・決まってるだろ?」(幸村)
「へ?」
「葵のコトが好きだからだよ」(幸村)
え・・・
「だから、掃除時間でもなんでも、キミがいないとつまらない」(幸村)
「・・・」
「好きだから、キミのいる場所も、何となく分かるよ」(幸村)
「・・・」
「何で、黙ってるの?」(幸村)
幸村が、そんなふうに思っていたことにびっくりして、言葉が出なかった。
美化委員だから、しょうがなく、私を探しに来てるんだと思っていた。
このかくれんぼを楽しんでいるのは、私だけだと思っていた。
でも、違った。
それが分かって、“嬉しい”って感じるのは、私も幸村のことが好きってコトなんだ。
「ゆ、幸村・・・」
「何?」(幸村)
「今まで・・・ごめんなさい・・・私も大好きだよ・・・」
「葵・・・」(幸村)
「いつも、隠れるけど、幸村が見つけに来てくれるの、待ってたんだよ・・・」
幸村は、優しく笑った。
「これからは、サボらすに一緒に掃除が出来るね」(幸村)
「えッ」
「もう、離さないから」(幸村)
END
あとがき
初めての幸村です!!
なんかグダグダになっちゃいましたけど・・・↓↓
亮も掃除時間大嫌いなんですよね((笑
でも、幸村に言われたらちゃんと掃除するかもwww