二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル ( No.8 )
日時: 2009/11/19 20:16
名前: アビス (ID: 7.60N42J)

8話〜走れ!!マスターたちの元へ〜




「しまったな・・・」

カムイが呟いた。線路はカムイの放った技で
ほぼ崩壊、とても列車が走れるような状態ではなかった。

しかし、カムイが言ったのは別な意味だった。

「つい熱くなってあの魔法を出しちまった。これは使わないって約束したんだけどな」

カムイが呟いていると、チーが鳴いた。

「心配すんなよ。お前に迷惑はかけないさ」

カムイがそう言ってあやす。その時遠くからこの線路を渡ってくる音が聞こえた。
しばらくすると、遠くから魔導4輪車と呼ばれる乗り物がやってきた。

こちらに近づいてくる。そして、カムイの目の前で止まった。
操縦者が席を降りてこちらに近づいてくる。

キリっとした顔つきの鎧を着た赤髪の女性だった。

「だれだ?こいつの仲間か」

カムイが構える。しかし、チーが鳴くとカムイは警戒を解いた。

「どうした。なぜ警戒を解く。そいつの仲間かどうか疑っていたんじゃないのか?」

女性はカムイの変動っぶりを見て尋ねた。チーはすでに元の姿に戻っていた。

「チーがお前から嫌な魔力は感じないって言ったんだ。なら、あんたは敵じゃない」

そんな話しをしていると、

「ああー!カムイじゃない。ほらナツ、カムイだよ」

後ろの荷車から、叫び声が聞こえる。

「ウェップ。うう」

ナツはすでに死にそうなくらい、顔色が悪い。

「ルーシィ!ナツ!それにグレイも!」

カムイが驚き、名を叫ぶ。

「なんだ。知り合いなのか?おまえたち」

女性が二人の顔を見ながら言った。


それから、5人はお互いの事情を話した。その時この女性の自己紹介もあった。
彼女の名はエルザ。同じフェアリーテイルの魔導士だというのだ。

カムイも少しその名を聞いたことがあった。ギルド最強の女、『妖精王(テイターニア)のエルザ』
旅先でララバイと鉄の森の事を聞きつけ、阻止するべく
ナツたちを誘ってやってきたとのことだ。

一通り話しをすると、エルザが

「それにしても、この穴はお前がやったのか?」

カムイの後ろに空いている大穴を見て言った。

「ん、ああ。まあな」

カムイが少し答えずらそうに言う。

「大した破壊力だ。相当な魔法を使わなくては、こうはならん」

「なに、言ってんだ。俺でもあれぐらい余裕だっての!」

ナツが叫ぶ。

「はっ。てめえじゃあ、焦げ跡つけるぐらいが限界だぜ。炎野郎」

グレイがいう。

「なんだと、てめえなんかこの線路をすこ〜し、冷たくする事しかできねえくせによ変態野郎!!」

「ほ〜。試してみるか。お前が相手なら氷漬けにできるぜ」

グレイが腕に魔力をためる。僅かに辺りの気温が低くなった気がした。

「お〜よ。おめえの氷なんか俺の炎で溶かしてやるぜ」

ナツも腕から炎を出す。本当に今から決闘が始まってしまいそうだった。
その時

「やめないか!!!二人とも!!!」

エルザの鼓膜が破れるほどの大声が響く。二人の動きが止まる。

「今は喧嘩している時ではない!一刻も早くララバイを奪還しなくては」

エルザがそこまで言うと、後ろの魔導4輪が勝手に動き出した。

「カゲ!!」

「危ねーな。動かすならそう言えよ」

そこにはカゲと呼ばれたけが人が運転席に座っていた。

「油断したな、ハエどもめ。笛は・・ララバイはここだーー!!さまあみろ!!」

カゲは落ちていたララバイを取ると、そのままそのままクローバーの町に向かった。

「あんのヤロオオオオ!!」

ナツが体から炎を出し叫ぶ。

「急いで追うぞ!!」

エルザの言葉に5人はカゲを追いかけた。