二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂 〜楽しみは多い方が良い〜  ( No.307 )
日時: 2010/04/07 17:47
名前: 里兎錦 ◆i9wQCXHO3o (ID: sj9OXI0G)
参照: みなさんご入学おめでとうございます!元藤崎パンでしwww 新PCより

重い刀を背負い、階段を下る山南。
下り続け、ようやく地下についた。

「重原ッ!!いるか!」

返事はない。
山南は何度も彼女の名前を呼んだ。
手元のタイマーを見る。

【工場閉鎖まであと4分02秒
 工場崩壊まであと29分02秒】

第81訓  〜体力は温存するモンだ〜

(ヤバい……!!)

あちこちを探し回る山南。
その声は虚しく工場に響いた。

「うわっ」

何かに躓く。

「あ……重原!……気絶してるのか?」

躓いた原因は重原だった。
気絶していることを確かめる。

「くそ……背負えるかな……」

刀を一旦下ろし、重原を負ぶってみる。

「重!!だめだ失礼なこといっちゃった!そーだ。俺が軽すぎるンだ小さいンだ……アレ、涙出てきた……」

ぐぐぐ、と腕を震わせながら刀2本を手にとり、階段を目指してなるべく早足で向かった。


工場閉鎖残り3分30秒を切ったあたりで階段にたどりついた。

「……登るか」

一息つき、階段を登り始める。
足を上げるたびに重く体重がのしかかる。
山南の細く小さい体が悲鳴をあげた。
それでも足を止めることを惜しみ、登り続けた。



工場閉鎖まであと2分49秒


入口は随分と上の階にある。まだまだ階段が続く。



工場閉鎖まであと2分25秒


ようやく先ほどの班長室まで戻ってきた。
が、まだまだ階段が続く。



工場閉鎖まであと1分59秒


工場閉鎖まであと1分42秒



ようやく階段を登りきることができた。

が、壁で覆い尽くされていた。

「嘘だろ……まだタイマーは……!」

タイマーはまだ0になっていない。

「斬れるよな……?俺を信じろ俺。」

重原を床に寝かせ、刀を見た。
いつも使っている大剣はもう使える気がしない。
となると使えるのは……

「フーッ」

息を吐きながら山見の刀を引き抜いた。
血がこびりついている。
その刃に刻まれていたのは_____

確認し、刀を振るった。


壁を壊すのに随分と時間と体力を使った気がする。だが、壁の向こうには大きな扉が。

「……やっとか」

扉を開こうとした。が、なぜか開かない。

「もしかして外から鍵かけられて……!!?」

もう、叫びたくなってきた。
だが、ここででないと本当に出れなくなる。
鍵くらいなら刀で無理矢理解くことができる。
だが、山南にそんな体力は残っていなかった。