二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ第1章 ◆君と私の旅路◆ れっつ立て直し!! ( No.3 )
日時: 2009/12/29 11:28
名前: 咲楽 ◆LW1MLyeKg. (ID: 8Sk6sKy2)
参照: レッド視点

2.幻のポケモン

「じゃあまた明日」
「おう!」

夕方になり、オレ達は子供たちと別れて家に帰ろうとしていた。
しかし、オレは〝オーキド博士とその孫〟の事で少し考え込んでいた。
ホワイトも、オレの隣でその事を考えていた。

「わっぷ!」
「イテッ」

オレは黒ずくめの大きな人とぶつかり、その人はオレを睨みつけるように「気をつけろ小僧!」と怒ってきて、オレは少しビビった。

……あれ? あんな奴らこの町にいたっけ?

「あっ!」

オレはあの大きい人の腰を見て、モンスターボールを発見し、ポケモントレーナーだって分かった。
ソイツを追いかけようと、草むらを歩いていたが、黒ずくめの集団(?)が何やら話していたのに気づいて、木の影に隠れる。

「とにかくこのあたりに逃げこんだ事は間違いない!! なんとしてもさがしだすのだ! 幻のポケモンを!!」

……幻のポケモン? なんだそりゃ?
聞いたことねーな……。

「まださがしてない場所は西側の森か! 今夜はそこを徹底調査だ!!」

オレとホワイトは少し黙る。

「……いーいこときいちゃった」
「レッド?」
「その幻のポケモンとやら、このレッド様が先にイタダイちゃうもんね」
「え!? レ、レッド!?」

ホワイトはオレを止めようとしたが、なんとか説得し、ホワイトも納得した。
そしてオレ達は、西の森へ向かった。


西の森————。
オレとホワイトは大量のモンスターボールを持って西側の森へ来た。

「しめしめ、まだあいつらきてないぞ」
「お、重い……」

オレはイッヒッヒとおかしな笑い方をして、幻のポケモンちゃんはドコかな〜っとあたりを見回して探していた。
ホワイト……御免。

「ん? アレ……は、なんだあ!?」

オレは草むらから様子をうかがうと、同年代くらいの奴がいた。
夕方のあいつらの仲間か……?

「よし! 行けっ、ヒトカゲ!!」
「ポケモン! あいつ、ポケモントレーナーなのか!」

あいつが使っているポケモン……ヒトカゲがほのおを出し、もう1匹のポケモンはこうげきをかわしながら戦っていた。

「か、カッコイイ……」
「……!!」

ホワイトはヒトカゲを使っているトレーナーにそう呟いた。
くやしいかもしれないけど、あんな戦い方は、オレは今まで見たことがなかった。

……でも、あっちの光っている方はなんだ!? 今までで見たことがないぞ……?

……へへ、いいぞヒトカゲ! 行けっ、そこだっ!
気がつけば、オレはヒトカゲを応援していた。
しかし、そのトレーナーはヒトカゲを戻るよう指示をした。

「〜〜! え゛——!?」

オレは思わず声を出したが、トレーナーはヒトカゲをボールに収めた。

「ナニやってんだ! チャンスじゃねー!! 勝てそうなのになんでやめちまうんだよ——!!」

オレはヒトカゲのトレーナーにそう言うが、ソイツは無表情の上無反応。
いい加減ムカついて、オレはボールからニョロゾを出した。

ホワイトにも「カッコイイ」って言われたいしね!
あのポケモン、強そうだけどオレには手も足も出ないだろ!!

「〝みずでっぽう〟だ!」

オレはニョロゾに指示を出すが、光っているポケモンはそのみずでっぽうを跳ね返した。
ニョロゾはそのまま先頭不能に……。
そのまま光っているポケモンも逃げてしまった。

オレはニョロゾの元に駆け込む。するとヒトカゲのトレーナーが言った。

「お前……オレとあいつの戦いを見ていて、何も感じなかったのか? オレは2回の攻撃で力量(レベル)の差を見切った。だから勝負に手を引いたんだ」
「レッド……」

ホワイトはオレの心配をしてくれたけど、オレはヒトカゲノトレーナーの声しか耳に残らなかった。

「自分の実力以上に思い上がる奴は自滅する。覚えておいた方がいいぜ」

そのまま、そのトレーナーはどこかに去って行った。

「オ……オレが、負けた……?」