二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ第1章 ◆君と私の旅路◆ コピー完了 ( No.9 )
日時: 2009/12/29 11:32
名前: 咲楽 ◆LW1MLyeKg. (ID: 8Sk6sKy2)
参照: ホワイト視点

5.はじめてのポケモン

「るるる〜るんる〜るる〜♪」
「ホワイト、ずいぶんテンション高いな〜」

私とレッドはトキワの森へ向かう途中だった。
だってさっき、博士からレッドと私に〝ポケモン図鑑〟をくれたから!!
これで私もレッドと同じ目的になって嬉しいなぁ……。

「でもホワイト、ポケモン持ってないだろ?」
「うん、だからトキワの森でなんかポケモンいたらなーって……」

私はレッドと歩いていると、突然レッドが大きな物体……大きなポケモンらしきものに連れ去られてしまった。

「レッド〜〜〜!!」

私は大きな声でレッドを呼ぶが、その声はしだいに届かなくなっていった…………。

どうしよう……私、ポケモン持ってないし、レッドが居なかったらどうにもならないし……。
もし、大きなポケモンや凶暴なポケモンに襲われたら……このうすぐら〜い森で永遠に過ごすことになるの……?
それは絶対避けたい!! 1秒でも早くこの森から抜け出したいよ!!

「……どうしたの? 君?」
「……え?」

私はうずくまって泣いていると、上から声がして、見上げると……。

黒い瞳、黒い髪、私を見るそのまなざし……。
一瞬ドキッとしてしまった。
真っ黒の瞳には私がしっかりと映っている。

「……実はさ、オレこの森を一人で抜けれるか心配なんだ」
「……え?」
「君、ポケモン持ってないんでしょ? 俺聞いちゃったんだ。さっきの男の子を追いかけると同時に、一緒にこの森を出ないか?」

その黒に包まれた綺麗な男の子は、こんな私に手をさしのばしてくれた。
私はその手をしっかり握って、一緒に森に出ることになった。


—ブラック視点—

……上手い、上手すぎるオレの演技!!
ホワイトをまさか落としちゃうとはねーオレも成長したってことだろうな。
……これならこの森でプロポーズ出来るんじゃね?
まぁ調子に乗りすぎたけど……この森でホワイトと完全に恋人になるのが目標としよう!!


「えっと……」
「あ、オレの名前はブラック。君は?」
「ほ、ホワイトです。よろしく!」

知ってる。
ホワイトは顔を少し赤くさせながらそう言った。

「……ブラック?」

ホワイトは俺をのぞきこんでくる。
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおちつけオレ!!
相手は好きな人、動揺を見せたら逆に不自然だ!!
れ、れ、れ、れ、れれれ冷静になるんだ冷静に!
そうじゃなきゃオレの計画が台無しだッ!

「あ、そういえばここでポケモンを捕まえるんだろ?」
「え? なんで知って……」
「あ、い、いやポケモン持ってたいだろ? だから……」

オレは焦りを見せないように出来る限り頑張った。
焦りを見せてはさすがのホワイトも「?」と感付いてしまうだろう。

すると草むらから〝ガサッ〟と音がして、振り向くと傷ついた野生の〝ガーディ〟が出てきた。

「あれは……?」

ホワイトはバッグから何かを取りだした。あの赤い箱は……ポケモン図鑑。
ホワイトはレッドと一緒にポケモン図鑑を貰ってたのか……。

「ガーディ……自分のなわばりにいるはずなのにどうしてここに……?」

ガーディはフラフラしていて、オレは急いでリュックから〝きずぐすり〟を取り、ホワイトに渡した。

「これは……」
「〝きずぐすり〟力量の低いポケモンはこれさえあれば大丈夫だ」

ホワイトはきずぐすりを使うと、ガーディは元気になった。すると急にホワイトの胸に飛び込んだ。

「……が、ガーディ?」
「どうやらガーディはホワイトと一緒について行きたいんじゃないか?」
「ほ、ホント!?」

ガーディはしっぽをバタバタと大きく動かす。
そして、ホワイトはガーディをゲットしたのであった...