二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【D.Gray‐man】 ( No.2 )
日時: 2010/01/06 16:09
名前: 優奈 ◆Xfh7P15zIk (ID: BPCEtGLD)

#01「任務」


 「ラビ、着きましたよ」

 白い髪の少年は、目の前で寝ている眼帯の赤毛の少年を起こした。

 
 「___んっ、もう着いたのか、アレン」

 
 ラビと呼ばれた赤毛の少年は、軽くのびをして、眠気を飛ばした。

 アレンと呼ばれた白い髪の少年は、小さくうなずいた。

 「コムイさんのカンが当たっていれば、イノセンスがこの廃墟化した町にあるそうです」

 
 2人は汽車を降りて廃墟化した町へと足を踏み入れた。

 この町は、数年前からダム建設予定地にされていたため、住人は隣の町へと引っ越した。

 2人はイノセンスが起こす奇怪現象がないこの町へ念のため、探索しにやってきた。
 
 

 「・・なにも起きてないですね」
 「巻き戻しの町っぽくないさ」




 町はきれいに残っているが人が一人もいない。



 「本当にあるんでしょうか・・イノセンス」




 「もっと小さい範囲かもしれないさ」




 2人は町の奥へと進む。




      ♪




 「・・はぁ・・はぁ・・」


 少女は廃墟の町を走っていた。


 左手で右肩を押さえつけながら走った。

 右肩からは、鮮血が流れ出ている。



 壁に背中を預け、辺りを見回した。


 風船のような物がこちらに向かってくる。


 1体ではなく、何十体も。


 「___囲まれた・・・っ!!」




 それでも少女は彼らに殺される事を望まない。




 しっかりと2本の足で立ち、彼らを睨む。




 そして小さく言葉を紡いだ。



 ______発動、と。