二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ポケスペ1章】 足跡 【第3話UP】 ( No.45 )
日時: 2010/01/25 18:33
名前: くぅ ◆dBAZGpCePM (ID: eCrj8qey)

第4話[決断]

 「ニョロゾ! おい、しっかりしろ!!」

レッドは謎のポケモンの攻撃を受け、倒れたニョロゾの所に駆け込む。
ニョロゾはピクリともしない。

ホワイトは無言でレッドとニョロゾを見つめていたが、近くにいたさっきのトレーナーが突然レッドに声をかけた。

 「おい……おまえ! 俺とあいつの戦いを見ていて、なにも感じなかったのか?」
 「……え?」

トレーナーの発言に、ホワイトは思わず声を出して息が一瞬詰まる。

 「俺は2回の攻撃で力量(レベル)の差を見切った。だから勝負から手を引いたんだ」
 「……!!」
 「自分の実力以上に思い上がる奴は自滅する。覚えておいたほうがいいぜ」

そのトレーナーはその言葉を残すと、ニヤニヤ笑いながら森を去って行った。

 「オ……俺が負けた……?」

レッドはその場に座り込み、俯いていた。
ホワイトはというと、その場に立ち尽くしていた。

 「!!」
 「これは……?」
 「どうしたんだ!? 一面焼け野原だぞ!!」

さっきの黒ずくめの大人の集団が現れた。
森の様子を見て驚く。そしてその場にいたレッド達に気づく。

 「オイ! 小僧、小娘!! なんてことしやがるんだ!!」
 「放っておけ! それよりもミュウだ! まだ近くにいるかもしれん!!」

黒ずくめの一人の男がレッドとホワイトに黒い顔で言う。
すると別の男が急ぎ気味で男に言った。

「了解!」と言って、その黒ずくめの集団はどこかへ向かった。

レッドとホワイトは、しばらくその森から出ることはなかった。


レッドの家——。

 「……レッド……」
 「…………」

椅子に座って黙っているレッドにホワイトは声をかけるが、レッドはテーブルに肘を付け、テーブルにニョロゾのモンスターボールをおいて黙っている。

 「…………ホワイト」
 「……ん?」
 「オーキドの……じいさんの所に行ってみねーか?」
 「!!」

レッドの発言にホワイトはピクッとする。
そしてレッドは椅子から立ち上がった。

 「オーキドのじいさんに、どうしたら勝てるか聞いてみようと思う……から、ついてきてくれるか?」
 「……うん!!」

レッドは心の準備をして、モンスターボールを片手に持った。