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第1章 出会い　-1-


東京の帝国学園に転入することになった。

帝国学園ってすごい真面目なイメージがあるけど…
バカなあたしでもやっていけるのかな?


教室に着くと、見るからに真面目そうな人たちが席についている。
本当に不安になる。
前の学校ではテストの平均点を超すか超さないかって感じだったから。


「じゃあ宮嶋さん、自己紹介してください」

先生に言われ、自己紹介をする。

『宮嶋紗彩です』
「席は鬼道くんの隣ですね」

は…鬼道!?
なんか聞いたことある。
サッカー部だっけ、この人…

あたしが席につくと

「……」

あ、何も言いませんか。

『えーと…鬼道さん?』
「何だ」
『……』

話しかけてはみたものの、何を言えばいいかわからない。
あたしなんで話しかけたんだろう…

『あ、帝国の鬼道さんですよね!?』
「ここは帝国学園だ。当たり前だ」

……
怖いね、鬼道さん
当たり前のことを聞いたあたしも悪いけど!!




あたしはサッカー部に入った。
サッカー部のマネージャー。
小学校のときからサッカーは好きだったから。

今から部室に入ろうと…

「鬼道さん!!!」

…え?

「え、鬼道さんじゃないのか。鬼道さん知らないか?」

何この人。何で眼帯付けてんの?
人違いされたのか?

「あ、もしかしてマネージャー?」
『…はい』
「マジか。」
『…はい』

返事しかできない。
ってか何この人…
さっきから質問しかしてないじゃないですか。

「佐久間。鬼道はまだ教室だと思………誰だ?」
「あ、源田。マネージャーらしい」
『……』

うわー…今度は何…
暴風ヘアーかよ。何この人。


あ、鬼道さん来ました。

「佐久間、源田。マネージャーが来やがった」
『は!?来やがったとかやめてもらえます!?』
「あぁすまん。いたのか」
『…!!』

鬼道さん失礼だ!!
来やがったとか言う上いることに気づかないとは…

第1章 出会い　-2-


「皆揃ったな?今日はマネージャーが来ている。」

鬼道さんが皆をまとめる…
あ、キャプテンか。鬼道さん。

『宮嶋紗彩です!』
「え?宮坂?」
『宮嶋です』

なんかヘッドホンの人が宮坂とか言ってきたよ。
ヘッドホンやってて聞こえるのかな?

「え──…ペイントが源田でヘッドホンは成神でデコが辺見で」
「ちょ、ストップ鬼道!!デコは失礼だろ。普通に辺見って言え」

…帝国の人って結構いい人かも…?

「眼帯が佐久間でマスクが咲山だ。」
『…どっちも『さ』がつくので覚えにくいです』
「そういうときはペンギンを呼べ。反応したほうが佐久間だ」

鬼道さんって結構いい加減ですね。

「デコは2人いるな。寺門と変見…」
「変見じゃない。辺見だ。」
「いや、その前に辺見と一緒にするな」
「寺門ひどくね!?」

鬼道さんとデコ2人がごちゃごちゃしてますが…
気にしない。

「あ、あとチビは洞面だ。」
「何気ひどいですね」

鬼道さん失礼なことばっかり言ってる気がする。

『えーと…じゃあこれからよろしくお願いします!』

一応空気を戻

「黙れ。顔野球ボールのくせに」
「うるさいですエビフライ」
「後輩がよく言うな。」

…せない。
戻せない!!
何なんだろうこの学校…


真面目で難いイメージがあったのに
全然そんなんじゃない

なんか楽しそう…!!

第1章 出会い　-3-


「まあとにかくよろしくな、宮崎」
『宮崎じゃないです。よろしくお願いします!』
「『宮』って付く苗字多いから紛らわしいんだ!!」

わぁ…うるさいな眼帯

『黙ってください。佐久間』
「おま…せめて“さん”付けしろよ!!」
『一応敬語なんだからいいじゃないですか!!!』
「なんかこのマネージャームカつく。」
『佐久間に言われたくないです。さくまんって呼びますよ?』
「変なあだ名つけんな気持ち悪い」

なんだこいつ…

「やめろ…仲良くしたほうｇ「こんなやつと仲良くできないです」……。」
『はぁ!?それあたしが言いたいんだけど!!』
「じゃあ言えばいいじゃねーか。」
『………。』

「さ…佐久間。もうやめろって…」

鬼道さんや源田さんが止めようとしてますが。
無理だもう佐久間佐久間ぁあああ
だからもう喧嘩やめようと

『あ、じゃああたし明日おにぎり作ってきます!!』

なんとなく言ってみた。

「は?空気読めこのKY」

…KYって

『は!!何それ鬼道有人の略!?』
「あ。すげぇ。鬼道さんだ。KY」
「やめろ。オレじゃない」

鬼道さんがつっこんできました。

「今日はもう時間だ。帰るぞ」

空気読んだ鬼道さん。

佐久間はムカつくけど
帝国サッカー部って結構楽しいかも…

明日が楽しみだな──…

そう思えるようになってきた。