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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ】悪ノ小説 ( No.2 )
- 日時: 2010/01/22 21:47
- 名前: 奏 (ID: y5Clm6mh)
昔むかし
あるところに
悪逆非道と言われていた
「黄の国」がありました。
教会の鐘の音と共に、王女に連れられた2人の子供が
民衆の前に現れた。
すると、民衆に囲まれた王女のもとへ、1人の老人が駆け寄ってきた。
「王女様・・・。この2人のうち、どちらか1人は災いを招くそうです・・・。」
民衆に笑顔で答えていた王女は、一瞬にして厳しい顔つきになった。
「・・・分かりました。それは、この2人のどちらですか・・・?」
「それは・・・まだ分かりません。」
母親のドレスにしがみついてる2人の子供は、きょとんとした顔で王女と老人を見つめていた。
「・・・では、それまでこの2人は地下牢に閉じ込めておいて構いません・・・。」
そう言った王女の顔は、1人の母親の顔でもあった。
——————・・・・。
「ねぇ・・・レン。私たちどうなっちゃうのかな・・・」
「・・・・大丈夫。僕がいるから・・・。」
4歳だった2人が不安になるのも当然。
災いを招く方は、「消される」のだから・・・。
どのくらいの時間がたったのだろう・・・。
2人はいつの間にか眠っていた・・・・・・・・が、レンは外の物音で目を覚ましたようだった。
じっと、耳を済ます。
「・・・・というわけで・・・・を呼ぶ・・・は・・・リン様の方らしい・・・・。」
「それ・・・早速・・・・に・・・とす準・・・を・・・。」
「・・・・!??そんな・・・リンが!??」
4歳とはいえ、老人の言葉を理解するのは難しくないらしい。
「・・・・リン!リン、起きて・・・!!」
それでも、その少女は何も言わない。
「リン!リンってば!!」
「・・・・・ッ・・・。もう・・・痛いよ、レン・・・・」
「・・・あ・・・ご、ごめん」
レンはしばらく黙って、何かを思いつめていた。
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