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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】闇と、 ( No.8 )
- 日時: 2010/02/06 00:30
- 名前: 璃亞 ◆CqIRXYkxeA (ID: xAPqAgFX)
*二*逃走-01
スタスタと道を歩く。
もう、何年も住んでいる筈なのに江戸を歩いていると、知らない建物や知らない店などを良く見かける。
自分はまだまだ此処のことを良く知らないのだな、
そう思った。
++++
逃げ出してきた。
そう言えば正解になるかは分からないけど、
江戸に住んでいて、アイツ等が嫌いであそこを離れた。
……けど、
何処にも行く当ては無かった。
住む家も無く、帰る故郷は既に廃墟と化しているだろう。
何処にも行く当てが無いから此処に居るしかない。
けど、ここに居たらすぐにあいつ等にばれるだろう。
そしてまたあの闇へ引き擦り込まれる……、
考えただけでもゾッとする。
自分の一族は他のどの一族よりもずば抜けて丈夫だ。
その中でも自分は特別体が丈夫だった。
多分、イヤ絶対に、奴等に見つかってもまた逃げれる自信はある。
……あぁ、陽があたるのはつらいな。
少しそこの路地裏で休むとするか……、
****
路地裏は涼しかった。
陽は当たらなかったけど陽空は傘を差したままだった。
————闇夜一族
宇宙最強民族『夜兎』も適わぬほどの戦闘力を誇る一族。
夜兎の親戚と言われるが彼等一族とはまったくと行って良いほど星の環境が違いすぎた。
闇夜一族の星はまったくと言って良いほど光が差さない真っ暗な星。
日の光は勿論ながら月の光でさえも浴びられない。
「……太陽にも、月にも見放された、一族……」
陽空はポツリと自ェの足を眺めて呟いた。
戦って、戦って、そして遂に滅びの道を辿った一族に陽空は生まれた。
戦闘に優れ、戦いの道具として利用され、使い終わったらポイ捨て。
そんな一族でも良かった。利用でもなんでも良い。
自分はただ、両親を……、一族を殺した奴等に復習したいだけなのだから……。
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