二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 白ノ娘 ( No.3 )
- 日時: 2010/02/12 18:05
- 名前: リリアン (ID: B6N9vk9k)
白イ娘 パート2
ハクは、学校帰りに、ある場所に寄った。
それは、自分だけの特別な場所だ。
自分を軽蔑する人もいなければ、批判する人もいない。
そこには、大きな千年樹が立っていた。
「ミク様は、何故私を助けてくれたんだろう。」
さっきの出来事に、ハクは、感動を覚えた。
自分を助けてくれた人がいるという事の嬉しさを覚えた。
「ミク様には、お礼を言わなくては。」
そう思って立ち上がったその時、千年樹の後ろから、何かが倒れるような音がした。
ハクが、そっと裏に回ると、何とそこには、さっき自分を助けてくれたミクが倒れているではなか。」
(ミ、ミク様?!)
急いで、ミクを持ち上げる。
ミクは、女のハクにでも持ち上げられるくらい軽い。
ハクは、千年樹の裏の道からつながる自分の家へ、ミクをつれて向かった。
ハクは、一人暮らし。
父親は、四年前に戦死。
母親は、ハクが物心がつく前に亡くなっていた。
今の生活は、父親の残した遺産に頼っていた。
「よいしょっと。」
ミクをベッドに乗せる。
古く、薄汚れたベッドだが、無いよりはマシであろう。
ハクは、キッチンに向かい、スープ作りを始める。
何しろ外は、寒い冬の空気で立ちこもっている。
ミクも、体が冷えている事だろう。
スープを作りながら、そっと、ミクの顔をのぞいた。
ミクは、まるで眠り姫ような美しい顔をしていた。
その時、ミクは、むくっと起き上がった。
「ここは・・・・。」
「あ、ミク様、目が覚めましたか?あなた、千年樹の裏で倒れていたんですよ。」
「あなたは、もしかして・・・さっきの・・・。」
「あっ、申し訳ありません。私、ハク・ヨワネといいます。先ほどは、どうもありがとうございます。」
「えぇ。私は、ミク・ハツネ。貧血で倒れたみたいなの。これで、お互い様ね。」
「そうですね。」
「後、これスープです。良かったら飲んでください。」
「うん。・・・・・・あ!これおいしい。」
「そうですか?」
ミクは、学校で見るよりフレンドリーな優しい少女だった。
人と違うハクでも、普通に接してくれた。
そんなミクに、はくが好意を寄せても、おかしくは無いだろう。
「あ、あのっ、よければ、私とお友達になってくれませんか?」
「うふふ、もちろんよ。」
ミクは、優しく微笑んだ。
ハクから、久しぶりに笑顔が出た。
「笑ったら可愛いじゃない。学校でも笑っていればいいのに。」
「でも、私は皆とは違うんです。」
ハクは、片手で自分の髪をクルクルといじった。
「嫌ならいいわ。でも、良かったら教えてくれない?貴方の白い髪の理由。」
「・・・話したことありませんけど、ミク様になら・・・。」
「『ミク』でいいわよ。」
「あっ、でも、やっぱり『ミクさん』でお願いします。」
「分かったわ。じゃあ、話して。」
「はい。私の両親は、白の国の民だったんです。」
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