二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【東方】うちのメンバーが幻想入り【ポケモン】 ( No.15 )
日時: 2010/02/20 14:08
名前: かっぺい (ID: qrbmE5ew)

カジ その3



「かっこ悪い」

「……」

「ださい」

「……ん」

困ったようにカジが頭を掻く。
溜め息が出た。


夕方、釈然としないまま竹林をうろついていると、行き倒れに出会った。
遠くからでも、カジだと分かる。
助ける際に、迷いの竹林から抜け出せなかったのか、と訪ねると

「ここはそんな所なのか? てっきり普通の林かと……」

腹を鳴らしながらそう答えた。


「あんなに人を圧倒しといて、間の抜けた奴だね」

「面目ないな。
 ……土地勘はあると思っていたんだが」

「ここじゃ関係ないよ。
 運任せの方が、まだ確率は有る」

再び頭を掻いて、カジが謝る。
もういいよと笑った。

「これが私の仕事だしね」

「いい仕事だ。
 飯まで頂けるとは」

茶碗を置いて、カジが言った。
おかわりかと思ったが、茶を飲んだだけだ。

「……それは特別」

「ん?」

姿勢を正す。
ゆっくりと瞬きをして、見据えた。
カジは今度こそ、そのままの格好でいる。

「君、他の世界から来たんだろ?」


「……驚いたな」

「たまにあるからね。 
 私も何度かそういう人に会った」

「ほう」

「珍しい訳じゃないよ。
 ただ、みんな目的は様々だ。
 中には怪しい事企んでる奴もいる」

視線は外さない。
向こうもだ。

「君は……どうしてここへ?」