二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【東方】うちのメンバーが幻想入り【ポケモン】 ( No.2 )
日時: 2010/02/16 23:19
名前: かっぺい (ID: qrbmE5ew)

たらこ・フータ その1



「はぁ〜あ。ココどこなのかしら……ねぇフータ」

「その喋り方止めてよって言ったじゃん。
 まったく、全然似合わないよ……」

がさがさと、生い茂る草をどかしながら会話が飛ぶ。
うっすらと見えるその姿は、少なくとも人間ではなかった。

「皆とはぐれるなんて思わなかったけど、たらこと一緒なんて……」

「んまっ! ガキが調子乗るんじゃないの!」

「今のガキって口調でいいから」

がさ。
溜め息まじりの言葉とともに、視界が開けた。

「あ」

「お」

湖……ほうと感嘆の息が漏れる。
霧がうっすらとかかるその場所は、綺麗だった。

「こんな所に湖……」

「おおお! 水! 水飲みてーっ!!」

奇声を上げて、大きな影が茂みから出た。
その姿は丸々とし、体中をフサフサとした毛が覆っている。
走るたびに頭の大きな葉が揺れた。

「やれやれ……」

呆れたように首を振りながら、二つ目の影が現れる。
それは龍に近い体をしていた。
緑色の肌が、霧の中でちらちらと動く。
尻尾がひゅんと空を切った。

「あんまり急ぐと危ないよ!」

フライゴンがゆっくりと後を追う。
飛ぶ程の距離ではないが、歩くとなると少々まどろっこしい。

「うっさいわ! もう葉っぱが乾きかけとるんじゃ!」

ハスブレロはそれに対して叫びを上げる。
はいはいと、赤い目が霧の中で頷いた。


湖に近づくにつれ、肌を撫でる空気が冷える。
二匹が背後をとられるのに、それ程の時間はかからなかった。