二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【東方】うちのメンバーが幻想入り【ポケモン】 ( No.66 )
日時: 2010/05/03 15:27
名前: かっぺい (ID: S3B.uKn6)

ただいまです。やっぱり時間がキツいなぁ……

ゴツ その10



風の音がする。空気が、ごお、と周りを駆けていく。
妖夢とゴツは固まっていた。
現れた二人の人間を見つめたまま。

「……幽々子様?」

妖夢の台詞に、倒れ込んでいた少女が顔を上げた。
瞬きを繰り返し、妖夢のことを捉える。

「妖夢」

「どうしたんですか!? それ……紫様のスキマじゃ」

幽々子は笑っていなかった。
朝の朗らかな表情は消えており、苦しげに……隣の青年に手をやっていた。


……隣の青年……


男は顔を上げる。
ゴツが立ち上がった。

「久しぶりだよな」

青いバンダナ
ボサボサの髪
不敵な笑顔

「悪い、留守にして」

ゴツは何も言わず、じっと青年を見ていた。
何が起きたのか、理解できていない様子だった。

「ご主人」

「……え?」

妖夢がゴツの顔を見た。
目を大きく開き、呆然としている……

その時青年は、苦笑いして手を振った。

「また、な」


突風が吹いたかと思ったら、既に青年の姿は消えていた。
幽々子が咳き込んだ。
妖夢は唖然として空間を見つめていた。

ゴツは頭を抱えて、その場に座り込んだ。