二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【東方】うちのメンバーが幻想入り【ポケモン】 ( No.87 )
- 日時: 2010/10/02 18:46
- 名前: かっぺい (ID: Y2qMR8Q5)
お久しぶりです……どうにも安定しないこの頃。
心理描写の練習したいうおぁぁ
【The Chaos/Across/Hermit Purple】“Back Side” その2
紫はスキマの中で二体の影を相手にした。
そのうちの一体が、途中から乱入してきた『影』だったのである。
あれの放った攻撃に、紫は前述した事件との合致点を見つけた。
———原因不明の熱病
前にあった異変の時に、霊夢から聞いた「スペルカード」だ。
つまり
『明確な顔』を持っておらず、
地霊殿を攻撃し、
さとりに顔を記憶させず、
その上でスペルカードをコピーした
そして異空間に紛れ込み、
紫に一撃をくれ、
しかし消滅した
それが『影』。
「今言ったが、そっちはもう片付いたらしい。
これは俺の推測だが……そいつも少しは、俺の顔だったんだと思う。
輪郭とか骨格とかなら、同じでも気付かんだろ」
「……想像したら気持ち悪くなってくるよ」
「全くだ。自分と同じ顔をしてるんだぞ?」
「そうじゃなくて。単純にあんたの顔で吐き気がしてきた」
「……オリジナルを前にしてそれを言うか」
そして『男』。
紫が最初に対一で相対した方、
湖で今、たらこ達が遭遇した方だ。
そちらは完全に……青年の顔を、姿を、声を持っていた。
その存在に紫が気付いたのは、人里にそれが現れた時だ。
主人の希望で人里に降り立った紫は、偶然にもその姿を目撃した。
炎に巻かれて、しかし毛ほども応えた様子が無く、闇へと逃げる際を。
血染めの刃をかざしながら、しかし異常な表情を浮かべて、消えゆく後ろ姿を。
それを機に、紫はこの湖を閉じた。
『虫かご』として、ここを封じた。
「カジさんは大丈夫なの!?」
「ん」
「今話に、炎に巻かれたって……!」
「おい、血染めの刃とも言ったな」
「鋭いな……そ、あいつには人里で会った。
無事だよ。元気そうだった」
「ねぇ、なんなの、あいつ」
不意に口を開いたのはチルノだった。
彼女は大妖精と一緒に黙りこくったままだったから、その言葉にたらこたちは口をつぐんだ。
「ち、チルノちゃん?」
「質問か」
「あのさ、なんていうか……あいつ、すっごく気持ち悪かった。
でも、あんたはそうじゃない。
そっくりなのに」
チルノはじっと、青年を見た。
フータとたらこも、釣られて、視線を移す。
「あいつは……あいつらと、あんたは、何なのよ」
数秒の間があった。
青年は、
酷く爽やかな笑顔を見せた。
「……悪いが、話を戻させてもらうぞ」