二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 桜と火薬と彼岸花 BLEACH ( No.19 )
日時: 2010/03/11 23:24
名前: 天道 (ID: kfmvS1ow)

八頁「非業」

午前十二時────未だに日向と影太の寝癖は直っていない。
というか本人達がもはや諦観の域に達し、直す事を諦めているため直る筈も無いのだ。

「で────これからどうするのだ?」
「現世に行く、もう一つの鍵はそこに住んでる……まぁ、問題は行ってから何処に身を隠すかだけどな」
「……僕の家でいいですよ」

日向が俯きながら呟く。その言葉の中におおよそ感情と呼べるものは入っていなかった。

「いいのか?」
「あんな家……壊れても構いませんよ」
「……ふざけているのか」
「真面目でなければこんな事は言えません」

影太は一瞬、二人の間に火花が散ったかと思った。それと同時に体感温度が遥かに下がったと感じた。

「随分とひねくれた性格をしているな?」
「親譲りですよ、遺伝もそうですし、普段の親の態度から学んだとこもありますね?」
「それは随分な家庭だ、寧ろ貴公が生まれ持ったある種の嫌な才能の一種だと思うが?」
「それはお互い様でしょう、どちらにしてもあんな父も三人目の母も必要なんて無い……いらない」