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　◆プロローグ◇

　——犬神使い


　俺は生まれながらにそんな能力があった。


　犬を自由自在に操って、どんな敵にも負けなし。


　いつからか俺は


　——漆黒の風——


　なんて呼ばれるようにもなっていた。


　でも俺は、そんな事言われても嬉しくなんかない。


　犬神の力なんかなければよかった・・・。


　そう思っていた時に現れたあなたのおかげで


　俺の心の歯車は・・・


　少しながら動きだしていったんだ。


　大空のように心が広くて、大空のように暖かい


　あなたに出会ってから・・・。