二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 漆黒の使い者【REBORN】 *06話up ( No.56 )
日時: 2010/03/24 15:19
名前: 楓樺 ◆BH7oFB32Sc (ID: sumii.nN)


 ◆ 07 —夜幻蝶の野望・・・。— ◆

 「世界を・・・壊滅!?」

 ツナが青ざめた顔でそう呟くと唯織はコクリと頷き話を続ける。

 「もっと詳しく言えば・・・今の世界の人類を壊滅させ・・・新しい自分だけの世界を
 作ろうとしているんです・・・」

 「噂でそんな事が流れていたが・・・本当の事だったのか・・・」

 「うん・・・。本当に」

 そういってチラッと唯織はツナの方を見る

 微かに・・・カタカタと震えている。顔を青ざめているし・・・

 「(やっぱり・・・今話すべきじゃぁ・・・なかったかなぁ・・・)」

 「あっ・・・あのさ。」

 唯織が話した事に申し訳なさそうな顔をしている時ツナが突然口を開いた。

 「はい?どうしたんスか?」

 「不思議な能力って言ったよね・・・それってもしかすると・・・俺も入る・・・の?」

 「・・・夜幻蝶はマフィアの事もしっかり知っていますから・・・。おそらく」

 「そっ・・・そんな!!じゃあ・・・どうしたら!!」

 「うろたえるな!!」

 弱音を吐いてるツナに容赦ないリボーンの蹴りが襲い掛かった。

 リボーンはツナを蹴り終わった後にチョンとツナの肩の上に乗って話しはじめた。

 「どうしたらじゃねぇ。お前達がどうにかしなきゃいけねぇんだ」

 「お・・・俺たちが?」

 そうだ。とリボーンが言うと続けて唯織が話し始める

 「夜幻蝶が狙っているのは、不思議な能力の者達しか作る事のできない
 神秘の礎という石を狙っているんです。つまり・・・」

 「つ・・・つまり?」

 「夜幻蝶を倒し、計画を中止する事ができれば・・・世界は壊滅しないで済むんス」

 「そ・・・それ本当なんだね!じゃあ夜幻蝶が無くなれば・・・」

 ツナの声が明るくなったと同時に

 リボーンがニヤッと笑ってこう言った

 「そうだ。だからこれから敵陣に攻め込むために修行しなきゃなんだぞ」

 「えっ・・・?いやいや待てよ!!また修行しなきゃいけないのかよ!!」

 「あたりめーだ。唯織に勝てないようじゃお前の実力もまだまだなんだからな」

 「そ・・・そんなぁぁ。」

 そう言ってツナがうなだれていると

 お腹が空く音がツナから聞こえてきたのだ

 「あっ・・・///」

 「あっはは!!お腹減りましたね。ボスの家・・・かえりましょっか!!」

 「そ・・・そうだね!帰ろうか」

 「ツナ。俺乗せて歩け」

 自分で歩けっ!!とまたツナとリボーンの言い争いが始まった。

 それを面白そうに唯織は見つめながら考えていた。




 この人なら大丈夫だ。ボンゴレ10代目と仲間達なら・・・きっと夜幻蝶を・・・



 きっと禅を・・・倒してくれる!!



 「絶対・・・大丈夫!!」

 そう呟いてツナ達を追いかけようとした時・・・



 —唯織。唯織や・・・。


 「っ!?ぜ・・・禅の・・・声!?」

 頭に直接響いている感覚に唯織は襲われる。

 頭が割れるようなその不気味に響き渡る

 禅の声に・・・




 —君はうまく仲間を作り、僕を倒そうとしているようですが・・・



  そう簡単にいきますかねぇ・・・



  分かりますか・・・?唯織・・・



  君はどんなに時が経っても・・・



  僕の操り人形・・・





  僕のかわいい下僕なんですからね。—





 「・・・っ!!くそっ・・・。俺は、あいつから・・・禅から、逃げられないのか・・・!!」



 オレンジ色に染まる河川敷に


 唯織の悲痛が小さく響いた・・・。