二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒衣纏いしボス二人 REBORN! 四話up ( No.14 )
日時: 2010/04/06 10:44
名前: 天道 (ID: kfmvS1ow)

断章

「う〜……。」

ツナが起きると、既に悪羅は制服に着替えていて、落ち着かない様子で部屋の中をウロウロしていた。
黒斗の命令で悪羅も学校に行く事になったのだ。悪羅は黒斗のみ学校に行くと思っていたのだが。

「どうしたの?悪羅さん。」
「え?いや〜、何もやる事がないんで。いつもはこの時間にご飯食べて、黒斗さんに仕事の催促しに行くんですけど……。」
「へぇ……色々大変なんだね。普通のマフィアっぽくはないけど……。」

その後、ツナは制服に着替え、朝食を取り、そのまま居間でゆっくりしていた。すると、外から声が聞こえてきた。

「十代目〜!」
「ツナ〜!」
「……(普通外で堂々と十代目って呼びますか?!)。」
「じゃあ行ってきま〜す!」

ツナと悪羅が外に出ると、二人の少年が立っていた。

「この方々はⅩ世の守護者ですか?」
「どっちかっていうと友達、かな。左が獄寺君で右が山本。」
「左が嵐で右が雨ですか。」

悪羅の属性での呼び方にツナと山本は苦笑する。

「宜しくな!」
「ってかなんでテメーがボンゴレの事知ってんだ!」
「私もマフィアの者ですから。ディバインファミリーの夜の守護者、酷偽悪羅と申します。」

ディバインファミリーという名を聞いた時、獄寺は恐怖を覚えた。

「……あの〜、嵐の方?どうしました?」
「いや……今最強のファミリーの守護者がこんな奴かと思ってな。」
「ボスの方が『こんな奴か』って思うと私は思いますよ?マフィアらしい人は一人しかいないのがディバインファミリーですから。」

微笑みながら明るく喋る悪羅がマフィアらしくないだけにボスがどんななのか獄寺と山本は想像がつかなかった。ツナはリボーンに似ている、あの強引さが少しだけ悪羅よりもマフィアっぽいと思ったが。

「そういえば悪羅ってかなり可愛いよな!」
「ハハハ、絶の守護者はもっと綺麗ですよ。ボスも凄い格好良いですし。けど絶の守護者に惚れちゃ駄目ですよ?ボスに片思いちゅ────」

悪羅はしまったという顔をした。

「へぇ〜……最強のファミリーはそういうファミリーか。」
「下らねぇ……そういえばなんで学校にお前等が来てんだ?マフィアなのに。」
「貴方達に言われたくありませんけど……どうせボスのいつもの気紛れですよ。」

ツナは悪羅の言葉に苦笑する。ツナ達は殆どが元から並中生であり、獄寺もツナを守るためと説明すれば方がつく。中学に通っていない者も約二名いる事を加えればボンゴレはそこまで不自然ではない。

「あ、それと雪の守護者には近づかない方がいいですよ。」
「なんで?」
「四分の三殺しにされるんで……」
「殺の比率多ッ!」

そんな事をグダグダ話しながら登校していると、何故かブレザーではなく学ランを着ている少年……青年にも見える男が校門の前に立っていた。

「澤田綱吉……こんな男を見なかったかい?」

男は写真をツナに突き付ける。

「あれ?黒斗さんじゃないですか?」
「誰だ?」
「私のボスですよ。」
「確かにイケメンだな!」
「この男は何歳だい?」
「何歳って……ああ、言っておきますけど高校生じゃなくて中学生、しかも私と同い年です。」

男も含めた全員が唖然とした。

「この男が?君達と同い年?……本当かい?」
「なんで嘘吐かなきゃいけないんですか。それと……並中に転校してきたんで制服だって本物ですよ。」
「そんな知らせは入って来てなかったんだけどね……。」
「トリアエズ制服ハ本物デスヨ。」

悪羅は『制服は』の部分を強調しながら言った。

「てか雲雀、なんでツナに聞いたんだ?」
「妙な出来事が起こると大抵君絡みだからね……まあそれならいいよ。」

雲雀は校舎に入っていった。すると、いきなり悪羅の方に振り向いた。

「……そういえば君誰。」
「転校生です。」