二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒衣纏いしボス二人 REBORN! 断章up ( No.15 )
日時: 2010/04/07 23:41
名前: 天道 (ID: kfmvS1ow)

……暇程退屈なコトは無く、それを癒してくれるモノは例外なく神に等しい存在……

「自己紹介してから席に着けばいいんだっけ?」
「ああ。名前と宜しくお願いしますとでも言えばOKだろ。そういえば悪羅。」
「なんですか?」
「登校中、楽しかったか?」

黒斗は誰にも見せた事が無いような、真面目な表情で悪羅に聞いた。

「は、はい……」
「そうか、良かった。その調子であいつ等と溶け込んでくれればいい。」
「はぁ……?」

悪羅がキョトンとした様子で立っていると、入ってくる様に言われた。

「では、皆に自己紹介して。」
「はい。イタリアからやってきた、酷偽悪羅と申します。変な名前ですが、宜しくお願いします。」
「右に同じくイタリアからやってきた上に名前も変な覇道黒斗だ。宜しく。」
「右に同じく。天衣裏子。宜しく。」
「二人とも超可愛いじゃねえか……。」
「超格好良いじゃん!」

その騒々しい空間で裏子は不機嫌そうに眉間に皺を寄せ、悪羅は少し笑っていた。
黒斗は悪羅と裏子を見て苦笑している。

「(同じファミリーの女でもここまでリアクションが違うか……。)。」
「あ〜、じゃあ澤田の隣と笹川の隣と山本の隣が空いてるからそこに座れ。」
「宜しく、黒斗君。」
「ああ、宜しくな。」

黒斗とツナは普通に挨拶を交わした。笹川と悪羅も同様に、というか既に会話をしている。が、一人問題児がいた。

「宜しくな!」
「宜しく。」

裏子はとてつもなく無愛想に挨拶を交わした。流石の山本もその険悪な雰囲気に黙りこんでしまった。
そのまま授業を進め、昼休み。

「じゃあ屋上でも行くか、裏子。」

黒斗は半ば強引に裏子を屋上に連れていった。屋上に着いた時、裏子はある事に気付いた。

「あれ?悪羅は?」
「あいつはツナ達とだ。」
「……なんかさ、あんた悪羅を私達から遠ざけようとしてない?悪羅は……足手まとい?」

黒斗が驚いて裏子の方を振り向くと、裏子はとても悲しそうな顔をしていた。

「……そう……だな……。確かに俺はあいつを……最終的には……。」
「どうするの?」
「……まだ言わない。」
「なんで?!そんなに私が信用できない?!」
「そういう意味じゃねえよ!」

裏子は驚愕した。あのどんな重要な事でも大した事でもなさそうにサラッと受け答えする黒斗が、泣きそうになっていた。

「……ただ……怖いだけだ……!」
「……。」
「ごめん……けど、俺は悪羅もクロスも……お前の事も好きだ。それだけは一応信じといてくれ。」
「だ、誰が信じないなんて言ったのよ!……私は信じるから……」

裏子のその言葉に言った本人も、聞いた黒斗も顔を紅く染めた。

「そ、それよりも弁当食べようぜ。」
「う、うん……。」
「……相変わらず美味いな。」
「当たり前でしょ。不味いとか言ったら瞬殺するから。」
「また物騒な話を……。」

二人は頬を赤らめながら黙々と弁当を食べている。その時、銃弾が裏子の頬を掠めた。

「?!」
「……ようやく御出ましか。」
「ええ、貴方がたを殺しに来ましたよ。復讐者の奥深くから、ね。」
「あ、あんた……抜け出してきたの?」
「ええ、ついでに仲間を連れて……いやはや、中々に大変でしたよ。」

黒斗と男は静かに戦闘態勢に入った。