ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

七話

「あ、あのすみません……離れてもらって……大丈夫ですか？　社会不安障害なもので……」

……社会不安障害？
あぁ、あれか

聞いた事はある。社会不安障害「社会恐怖」
これは、人から注目を浴びたりする場面で、強い不安を感じる事があるとする
不安を感じるだけなら普通なんだけど、社会恐怖はちょっと違うのさ
強い不安を感じるあまり、手足の震え、めまい、声が出ないなどの体症状が発生するわけ
で、そういう人はそういう場面に慣れないから、避けちゃうんだよね
それが、社会恐怖
ちなみに症状が慢性化すると、うつ病やらパニック障害になるんだとさー

……ってそんな子がこんな場所にいて良いの？

「あ、ごめんなさい……」

何故か畏まってしまう。何か敬語使わないといけない感じが……
気のせいかな

「じゃあ、さっきのは、見知らぬ人だったから何も言えなくて、ああなったと？」
「……そうなんです。あの、誤解しちゃいました……？」

ごめん、可愛い。純粋に可愛いです
世にはこんな可愛い子がいたのか……ってぐらい

「そっか。でもさ、気をつけなよ？もうすぐ暗くなるし」

「はい」と、彼女は言い、立ち去った
あたしも姉の場所に行こうとした時だった

「あの、名前……何て言うんですか？」
「名前？あたしは公恵栞。あんたは？」

と、此処であたしは衝撃的な言葉を聞いた
それは同時に、あの話の解読にもなっていた

「高杉美百合です。どうもありがとうございました」
「……高杉？」