二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 月下美人 -銀魂 ...やっと十二話更新 ( No.86 )
日時: 2010/05/06 22:13
名前: 光素.聖忌 ◆QbxCHceaIo (ID: TFLBhktw)

十三話

……松陽先生に言われて来たんだがまァ俺は気乗りにはならなくてな
ま、松陽先生に言われたんだから仕方ないとは思ってたさ

で、教室内を見渡してみたよ? でもさ誰一人こっち向かなかったんだよ?
……いや、いたな三人

一人は黒髪を一本に結んだ野郎
一人は紫色の髪の野郎
一人は小豆色の髪の野郎

持ってた本、机に置いてただその三人が俺の方を向いた

        *

それは桜が丁度満開になった時
松陽先生が新しい奴を連れてきた
銀髪パーマに死んだ魚みたいな無気力な目

だけど手には松陽先生の刀が握られていた

「……また戦災孤児か」

私はそう呟き本に目を戻した

        *

俺が指定された机に行くと何かの呟き声が聞こえた
誰かは分かんなかったけどな、つーか分かっても良い事ないしさ

俺の席は丁度庭に近い場所で、桜を見れた
そこは戦場の跡地みたいに暗くなく、とても明るかったような気がしたんだ
え? 何雅焔。……詩的すぎる? 小説っていうのはこういう感じじゃね?

それから松陽先生の話が始まった所で、こっから記憶は無いな
たぶん寝てたんだと思う

        *

毎回新しい奴が来ると始まる、松陽先生の話
必ず先生はこの話を最初にする
……何でかなんて分かんないけど

松陽先生の授業は結構良いと有名、と聞いた
その通り分かりやすいし、何より松陽先生が好きだからという理由であたしも通っている
その時、気まぐれでさっきの奴を見た
寝ているらしく、私はため息を付いて授業に戻った

あんな奴には関わりたくないしねぇ……