二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 『一人の少女の辛い過去』 ( No.18 )
日時: 2010/04/09 17:10
名前: 桃 ◆8FGTmWBuVw (ID: 2vs8PEO6)
参照: http://musicmovie.blog48.fc2.com/blog-entry-4949.html

『4』   「虐め」

そう、あたしは一応バスケ部もしょぞくしている。でも、ほとんどがサッカー部のマネージャーに尽くしている。今日はバスケ部の試合の日だ。スケジュールを見つめながらあたしはこんなことを思った。今日こそ、ピース『チーム名』が勝たなければ……。

ピースは0勝36連敗、一度も勝ったことがない。それもそうだ。凛、つまりあたしがいないから……今もチーム仲間に申し訳ないとおもっている。いつもいつも、サッカーのマネージャーの仕事で忙しくてクラブとのスケジュールがあわないからだ。その事でゆいり、瞳、怜、あずさ『チーム仲間名』から責められた事もあった。それでもあたしは、部活に戻る気は今までなかった、というか戻りたくなかったと思う。

バスケのユニフォームに着替え、縛っていた髪の毛をほどく。今の今まで皆、あたしが髪をほどいているところなどみたことがないであろう。そのまま、体育館に急ぐ。体育館ではスポーツドリンクを飲み干しているゆいりのすがたがあった。既に汗をかき、タオルをくびにまいている所を見れば既に練習は終わっているのだろう。

あずさと瞳がコートをはさんでパスしている。そしてバスケ部キャプテン・怜がタオルで汗を拭き、スポーツドリンクを片手に持ちながらあたしに近づいてきた。

「凛……、今更……なに?」

「あ、バスケ、どう…?」

そういってもみんな無視、怜は当たりを見回し、目を細くさせながらあたしを睨みつける。あずさも瞳ももうあたしなんか必要ないとでもいうかのように……。ゆいりもスポーツドリンクを口につけながらぎろっとあたしを睨んでいる



_________________________________
     そのころ、豪炎寺目線


俺は円堂たちと共にサッカーの練習をしていた。ふと、マネージャーのほうを見てみると秋と夏未と春奈とふゆかが笑ってるだけで凛はどこにもいなかった。

「ん、木野、凛は?」

「え?凛ちゃん?なんか用があるとかいったきり、ねぇ、春奈ちゃん」

そういって秋は春奈に同意の賛を求める。春奈もくびを傾けながらうつむいた。

「凛ちゃん、用事ですかね、確か体育館にいってたような……」


胸騒ぎがする、この練習のあと、体育館にいってみるか。俺はボールをたくみに操りながら体育館を見つめていた。早く練習が終われと祈りながら……。いつもは早く終われなんて祈らない俺が……なぜ……


練習がおわり、俺は制服に身を包むとすぐさま体育館に走る、玄関先で俺はふと足を止めた。中から音が聞こえるのだ。

「痛い……やめ」

「うっせーよ」

ドス ボコ

殴る音、蹴る音、笑い、色んな音が凛の声によってかき消されていく。俺は勝手に動く体を怨みながら体育館の扉を開けた。中では、バスケ部部員が凛を取り囲み好きなように扱っている。扉の開く音が聞こえたのか部員等全員が俺を見た。一斉に部員の頬があかくなることがわかる。その中央で凛は震えていた。

「おい、凛に何してる」

俺がいうと、髪を二つにくくった部員、いわばキャプテンだろうか、そいつが凛を一睨みしてから笑顔でいった。

「なにもぉしてませぇん」

きもい、こいつぶりっこ№1ではないのか?

俺は眉を吊り上げながら腕組をする。

「ほぉ、では何故凛は震えてるんだ?泣いてるんではないのか?」

「え、んー……ご、豪炎寺くんがきたから嬉しくてないたんじゃ……」

しかし最後の言葉がどうも弱い、どうやら懸命に言葉を探してるとしか思えない、凛は涙顔で俺を見つめる。ここは、俺が凛を守らねばならないな。

「ともかく、凛を連れて行くぞ?何でもないならいいよな?」

「え、あ、は、はい」

部員達はあせりながらも俺達をすぐさま追い出した。俺は凛を……おんぶしようとおもったがどうすればいいか分からずあるのはただ一つ『お姫様抱っこ』しかしこれは辛うじて男がしたら女の子とをすきなんだなといわれるのも仕方ない。しかしそんなこと心配してる暇はない。

俺は凛を軽々と持ち上げてお姫様抱っこしながらクラスに戻った。しかし俺は気づいていなかったからわからなかったが、凛の右腕には部員から叩かれたものではない痕と左腕には『エイリア学園』の生徒と証明する為の痕があった。なぜ、あるのか。






何故……凛の腕にエイリアの印が……