二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ†君の傍に†番外編UP ( No.43 )
- 日時: 2010/04/28 15:43
- 名前: 天月 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
第弐話
—宗教側—
「グリーン!!!」
「ブルー…か、如何した?」
「如何したじゃないわよ!! ッ……ドが」
ブルーと呼ばれた栗色の髪の少女は、声をくぐもらせて言う
グリーンは最後が聞き取れず、耳を傾ける
「ゴールドが、コッチに来たのよ……」
「は!? あいつはアッチ<国会>の方……」
「そうよ。それなのに、コッチに来たのよ……」
グリーンとブルーが、頭をひねっているときに
ソノ少年がやってきた。噂をすればなんとやらだ
「如何したンスか、グリーンさんにブルーさん」
金色の瞳、漆黒の髪の少年、ゴールド
「……何故お前がここに?」
「あれ、居ちゃダメッスか? 折角、コレを終わらせる耳寄り情報、持ってきてあげたのに」
その言葉に二人は反応した
「なっ、如何いうことだ!?」
「まさか、コレが終わるって言うの?」
急に質問攻められたゴールドは少し苦笑いで二人を落ち着かせた
「………ま、まずはコッチにきてください。クリスとイエローさんも居るんで」
ゴールドは踵を返し、歩き出した
ソノ後を二人は着いて行く
「よ、待たせたな」
「イエロー、クリス……」
イエローとクリスはグリーンとブルーに少し頭を下げた
「まっ、この話はレッドさんからの情報なんスけどね
ただ、コレを実行するにはそれなりの“代償”っつーモンが必要らしいンスけど……」
「いいから、早く言って、ゴールド!!!」
「落ち着けよクリス。今から話すから
………“アルセウス”の能力<チカラ>を使えば
戦争を止めさせることが出来るんじゃないか。ってことッス」
アルセウス。世界を生み出した創造神である事は誰もが知っていた
けれど
「……代償、とは?」
「それがね、ユウナが言うには手ブラで呼び出すとかなり精神力使うらしいンスよね
……ユウナが前につけてた、ネックレスそのものが呼び出す道具らしくって」
「……まさか、そのネックレスは…」
「はい、ユウナが攫われる時、家に落としちゃったらしくって
…厳密に言えば、落とされた。んですけど
レイシン地方は今は入れないでしょ、だから取りにいくのも、無理なんです」
スイマセン。とゴールドもまた苦し紛れの笑みを向けた
誰だって、ユウナを苦しめたくない
でも、この戦争は終わらせたい
…この思いが交差していた
「……その、ネックレスなしに呼び出したら、ユウナは精神力を使うんでしょ?
…死ぬって訳じゃ、ないんだし…」
クリスが言いかけた途中で、ゴールドは言う
「じゃぁ、イエローさんが連続して能力使うと眠くなるよな?」
「え?……えぇ」
「それは精神力から来ている…んでしたよね?」
「あ、はい。そうですよ」
「つまり、精神力を使うと眠るなる。使った精神力を補うためにね
…その使った“ぶん”だけ眠るんだから
神を呼び出すのはスゲー精神力を使う、そしてそのスゲー精神力を補うために、眠る。
…俺の推測じゃ、戦争が終わってもユウナは眠り続けるだろうよ。判ったか?」
…はい。とクリスは弱々しく返事をした
じゃ、とゴールドは部屋のドアを開けた
「俺は帰ります。スイマセン、希望無い情報言っちゃって
……それじゃ」
パタン、とドアは閉められ、部屋に静寂が走る
「……一人の生命か、世界中の人の生命…どっちをとっても、どっちかが犠牲になるだけ。
というわけだよな……」
続く