二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ†君の傍に†13、14、15話UP ( No.60 )
日時: 2010/05/08 18:52
名前: 天月 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
参照: 7章終了後 *君緒は7章と平行してた

#16 お兄様

「そう、か………。ロケット団が再び……」
「はい。でも、ポケモンの見た過去ですけど信用できますか?」
「あぁ。そのブラッキーはユウナのポケモンなんだろう。なら絶対に信用できる」
「ありがとうござます」

本当、優しい人だよ。俺が心を開けたのも今じゃ判る
…あの時の俺は、すべてのモノが恐ろしくてたまらなかった
……でも、アイツに、ユウナに逢えて、少し変われた。「護るべき人」を見つけられた

「……久しぶりに見たな、ユウトが笑った顔」
「え…………?」
「それも、今までで一番いい笑顔だ」

無意識に、俺は笑ってたらしい
……こうやって笑えるようになったのも、変われた、から?

その時、部屋のドアがノックされ、入ってきたのは

「ユウト兄様!!」

黒い髪、薄い金色の瞳の少女、プラチナ・ベルリッツだった

「よっ、プラチナ。久しぶりだな」
「はい!! 兄様も元気で、何よりです!!」

輝くくらいの笑顔。それに映える、金色の瞳
…黒い髪に金色の瞳。今は行方知れずのアイツと重なる
男と女を重ねるな、とツッコまれても、別にいい
よしよし、とプラチナの頭を撫でる
「子ども扱い、しないでください」と頬を膨らませて言う
こういう所は普通の子供なんだけどなぁ……

「そういえば、ユウナ姉様は?」
「……ちょっと、ね」

やっぱ、俺とユウナはセットで居ることが普通になってるのだろう
プラチナはそれ以上は詮索せず、俺を部屋に連れて行った
丁度話を訊いた後だったし、別に構わない
ただ最後に、「よろしくお願いします」とだけ言った


「それでですね、私の旅に、ダイヤモンドとパール、というもう2人の所有者が護衛として着いてきたんです
今では親友の中ですけどね」
「へぇ、世間ズレしてるお前の親友かー……」
「し、失礼ですね!!」
「本当のことだろ?」

こうやってムキになるってことは図星ってわけだ
ホント、素直って言うか………



気づけば、夕方になっていた

「んじゃ、俺はそろそろ帰るな。また今度」
「はい。いつでも待ってます!!!」

そういって、今日の「楽しい日」は終わりを告げた


           ***


「……大人しくしていれば良かったものの……」
「後生憎様、大人しく捕まってられる程、大人しいわけじゃないのでね」
「生意気ですね……貴方のポケモンは…」
「ここに、居るよ? ちゃーんと」
「…………彼ですね。裏切りですか………」
「まっさかぁ、裏切るって、あいつは元々仲間なんかじゃないでしょう?」


戦いの準備なんて、いつだって用意できてるんだ

続く