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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボーカロイド曲小説 ( No.13 )
- 日時: 2010/04/27 21:35
- 名前: 悪ノ娘 ◆Qd6XA/vkyQ (ID: F35/ckfZ)
-白ノ娘- 悪ノ娘
「生きていてごめんなさい」
いつの間にか口癖。弱音ばかりはいていたつまらぬだけの人生。
港町の教会で新たに暮らし始めた。働いているうちに風の噂で『革命で王女が死んだ』と聞いた。
革命の生贄になるなんて可愛そうな王女様だなぁ、と思って聞いていた。世間知らずな私は、その王女がどんな王女か知らない。
港で倒れている金髪の女の子。
「…大丈夫?」
ミクとの出会いもこうだったなぁ、と思いながら他のシスターを呼んで、金髪の女の子を教会のベッドに運んだ。
いつの間にか二人はとても仲良くなった。でも、私のリンは何もかもが違った。
誰もいない夜の懺悔室。聞くつもりはなかったけど、リンが懺悔室にいたから、告白をきいてしまった。
「私は…。自分の我儘で色んな人を殺してしまって…。大切な人まで失ってしまいました…。緑の髪の女はすべて殺してしまい、民にはつらい思いをさせてきました…。神様、どうかこんな私を許して下さいますか…?」
涙ながらの告白。本当に後悔しているということは解ったけど、やっぱり許せない。
夜中部屋を抜け出して、海にガラスの小瓶を流してお祈りしているリンに背後から近づいてナイフを取り出した。
そして、そのナイフを振り上げた…。
ミクに謝らなくちゃいけないことがあるの。私、結局ミクの仇は取れなかった。
でもね、リンは昔の私と同じ。大切なものをすべて失った可愛そうな人。
…ひとつ気になることがあるの。あの時の海辺で一瞬見えた幻覚のことなんだけど…。リンによく似た金髪の少年。いったい、あれは誰なの…?
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