二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボーカロイド曲小説 ( No.5 )
日時: 2010/04/27 16:27
名前: 悪ノ娘 ◆Qd6XA/vkyQ (ID: F35/ckfZ)

-悪ノ召使- 悪ノ娘の傍らに立つ

「王女、新しい召使です」
「何なの?そんなの聞いてないわ」
「その者がどうしてもと言うので、どうか面会だけでも…」
「いいわ、通しなさい」
いつもなら会ったりなんてしないんだけど、今日はなんだか会ってもいいかなぁ〜?と思って。

「お久しぶりです、王女」
「…!レン!!」
私の大切な弟。まさかこんな所で会うなんて思ってなかった。
「お帰りなさい、お帰りなさい…っ!」
抱き着いて泣く。他の家臣が見ているのも気にせずに泣きじゃくる。
「ただいま…」
その頭を撫でてあげながら呟くように言う。

『女王様の跡継ぎができる』という期待の中生まれるはずの僕ら。でも、僕らは双子という状態で生まれてくる…。それが面倒で、産まれたうちのどちらかを王族に、どちらかを貧しい生まれにすることが決まった。最初に生まれた方が王族で、後に生まれた方が貧しい育ちということになった。

祝福する教会の鐘が鳴り、最初に生まれたのは可愛らしい女の子…。リンだった。リンは王女になり、後に生まれた僕は多額のお金をあげるのを条件にどこかの庶民の家で育てられた。

リンは悪逆非道の王女で有名だった。ボクがきてから、その悪逆ぶりは少し治まったけど、それでも酷いものだった。

たとえ世界のすべてが、君の敵になっても…。ボクが君を守って見せるから、君はそこで笑っていて。