二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【デュラララ!!】 †池袋狂奏曲†  ( No.6 )
日時: 2010/04/29 14:39
名前: なっぽー (ID: vBUPhhME)
参照: シズイザと新セルはジャスティスっっ!!!

第2話 ≪ 甘えられるのは痛みと友だけ ≫



「……」


ここ池袋は人が多く集う。
賑やかに人を魅了する。

初めてここに来たときは、どれもこれも全部が新鮮に感じた。
今では、色褪せた世界にしか俺の目には映らない。


——ドンッ


「……」


誰かと肩がぶつかった。
一瞬よろめくが俺は気にすることなく歩き出そうとした。
だが、それもつかの間。


「痛って〜なぁ。肩の骨折れちまったぜ。こりゃ」


古臭いチンピラ風のオヤジが言った。
うぜぇ…


「おい!!テメェ、すかしてんじゃねぇぞ!?あぁ?」

「…るせぇ」

「あ?」

「うるせぇっつてんだよ!!!!!」


俺はリーダー格っぽいオヤジを殴った。
そのオヤジは派手に倒れる。


「テメェ…!!おい、このクソガキ、よくもやってくれたなぁ!!大人を舐め——」


言い終わるか分からないうちに、俺は派手なシャツを着ていた奴に蹴りを喰らわせた。
どいつもこいつも弱ぇ奴ばっかかよ。


「弱ぇ奴がほざいてんじゃねぇ」


少しだけ隙を与えてみた。
その方がまだ面白い。


「うぉぉぉぉおおおっっ!!!!」


予想通り鉄パイプをどこからか持ってきた最後の一人が俺に殴りかかろうとした時——


——ガツッ


見たことある後姿。
茶髪の髪に紅い瞳。


「…翔。お前、邪魔すんなよ」


鉄パイプを片手で防ぎながら、俺の方を向いて笑った。


「まぁまぁ、いいじゃねーか」

「よくねぇよ。クソッ…俺が潰そうとしたのに」

「嫌な顔しなさんなよ」


と言い、相手の顔面を殴った。
相手は…まぁ鼻血を流して道に倒れる。


「また…痛みに甘えたのか?」


ふと、真剣な表情で俺に尋ねる。
相変わらずの読心術だな、と俺は思った。


「……」


その質問に対して俺は答えられなかった。
翔まで迷惑かけちまう。

俺は「ゲーセン行くか」と翔に言った。

翔もまた「いいぜ。賭けしよーぜ!」とさっきとは違う楽し気な表情で言った。