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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【デュラララ!!】 †池袋狂奏曲† ( No.26 )
- 日時: 2010/05/02 11:33
- 名前: なっぽー (ID: Pi8kpTE6)
- 参照: セルティは新羅の嫁!!
第9話 ≪ 凶とでるか吉とでるか ≫
「翼って面白いな」
「そりゃどーも」
「んじゃ、早速やろうか」
ゆっくりと体勢を構える牡丹。
「言っとくけど半端なやりあいはやめよーぜ」
牡丹の瞳が少しだけ揺らいだ。
恐れてるのか——それとも、俺を試しているのか。
どっちにしろそれで俺が勝っても面白くねぇ。
やるからにはその気持ちを捨てるのが一番だ。
「余所見は怪我するぜ?」
一瞬の隙が仇になった。
俺はいつもの力以下で牡丹の横っ腹に蹴りを入れた。
「?」
「バーカ!余所見してんのは翼じゃん」
蹴りを入れたつもりだが、違和感がある。
もろに入った気がしねぇ。
刹那——牡丹の拳が俺の顔面に飛んできた。
そこまでは読めていた。
喧嘩を何回も、いや何百回も経験してるから。
「甘ぇよ」
——ドスッ
「カハッ」
咽る牡丹を俺は見下した目でみた。
牡丹の拳を左手で受け止め、空いてる右手を牡丹の腹部へ入れた。
まぁ…相手が悪かったっつーか経験の差だな。
「お前は俺に勝てない」
「うるせー…」
俺は振り向き翔と静雄のやりあいを見た。
空気がピリピリしている。
「おい、牡丹。お前アレに勝つつもりか?」
俺は静雄を指差した。
対して牡丹はキッと俺を睨む。
「そーだよ!俺は静雄に勝つんだ!!」
「無理だ」
俺は牡丹の意思を否定した。
牡丹は悔しそうに俺を見て、言葉を紡いだ。
「お前には経験が浅すぎる。アイツに勝つなんて無理だ」
「うるさいっっ!!!!!お前には関係ないだろ!!!」
牡丹の怒声が俺に向けられた。
でも、俺は白けた目で牡丹を見て言った。
「テメェの生半可な気持ちを捨てろ。そしたら少しくらいは良くなんじゃねぇの?」
「お前のアドバイスなんていらねぇ!俺は俺の力で勝つ!!」
牡丹はそう言い、去っていった。
所詮女は女だ。
「悪ぃな…牡丹」
静かに呟くが、その言葉は牡丹には届かない。
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