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Re: 【銀魂】銀ノ鬼ハ空ヲ仰グ—白銀の鬼姫— 【第五訓UP】 ( No.57 )
日時: 2010/11/01 14:37
名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: MQ1NqBYl)

第六訓    小説って何話同じ話続いたら長編になるの?   


「有る金全部出せェェェ!!」

嫌がらせだ。
完全なる嫌がらせだ。

「強盗!? ちょ、銀さんヤバいですよ!」

「何言ってんだ新八。此処には税金泥棒さんが居るんだぜ? 心配いらねーって、なァ多串君?」

「誰が多串君だァァ!!」

銀時兄ィと多串君……土方がぎゃんぎゃん言い合いしてる内に(最も土方は軽くあしらわれてるだけだけど)、強盗はすぐ横に居た客を人質に取ってしまった。
人質に取られたのはまだ10歳位の小さな子供で、母親がその子の名前を泣きながら呼んでる。

「オイ寥、お前参謀とは言え新入りなんだ、お前が行ってとっ捕まえて来い」

土方が藍色ショートの寥……に声を掛けた。
こいつ、真選組参謀なんだ。パッと見そうは思えないけど。

「やだよ面倒臭い。ひじー、お前が行けや」

「そして死ね土方」

「よーし其処に直れ叩き斬ってやるゥゥゥ!!」

いや、だからね。
そんな言い合いしないで、さっさと捕まえて来てよ。
あたしのイライラは限界突破1ミリ前なんだよ!

「おい其処の奴ら黙れ!」

強盗がこちらに銃口を向ける。
強盗の腕の中の子供は激しく泣き叫んでいて。

「銀ちゃん、あの子可哀想ネ。あいつらなんて放っといて私が助けてくるアル!」

神楽がそう言って立ち上がった瞬間、強盗はパァンって天井に向けて銃を撃った。
上がる悲鳴、子供の泣き叫ぶ声。
もー無理、我慢出来ない。
あたしは立ち上がると、強盗に向かってつかつか歩き出した。

「何だお前、止まれ!」

銃口があたしに向く。

「和月ィ!」

「止まれッつってんだろォが!!」

あたしが刀を抜くのと強盗が引き金に手を掛けたのがほぼ同時。
刀を抜き切ったその刹那、パァンと音が鳴る。
でもその発射された玉は明後日の方向の壁に飛んでいき、穴を穿った。
強盗は声も立てず崩れ落ち、その手からポロリと銃が落ちた。

まるで、玩具みたいに。

「銀さん凄いですよ、和月ちゃん。刀を抜くのが見えなかった」

「何言ってやがる、新八。あいつァまだ餓鬼の頃からああだったぜ」

「いや知らねーよ!!」

勿論、銀時兄ィと新八の会話は聞こえなかった。
その前に、この強盗大丈夫だよね。
力一杯で、とは言え峯打ちだし。うん。

「銀時兄ィ、新八、神楽帰ろうよ。何処か他の所で食べよう」

はい、白状します。
この時調子乗ってました。格好つけてました。
そしたら扉に顔面衝突しました。

……何でこーなるの?