二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

お正月の初夢シリーズ・ミクロ編! ( No.571 )
日時: 2011/01/04 19:35
名前: えみり ◆p8yKCAmOVg (ID: eMRX3Yay)

 【ミクロの初夢】

 すーすーと、静かな息遣いが部屋に響く。この部屋を使っているのは、この小説で突如登場し、どちらかと言えばあきけけの小説の方が出番が多いと言う悪魔、ミクロキスティスだ。
 今日、皆様が覗くのは…そんなミクロの不可思議な初夢…——

*。+*。+*。+

 目の前に広がるのは、終わりの見えない"真っ白な世界"。ぼんやりとした意識の中で、ミクロは考えていた。"ここは何処なのだろうか"と。
 ここは、ミクロが暮らしているホグワーツ魔法学校付近でも無ければ、故郷の国でもない。初めて訪れる場所なのだった。

「あれ…ここ、どこだっけ」

 解らない。解らなくて当然なのだ。ここは"夢の中"なのだから。
 ぼんやりと辺りを眺めていたミクロ。が、気付くと霧が掛かったような世界になっていた。立ち上がってみると、足首の辺りが霞んで見える。とりあえず、歩いてみる事に。

「もともと初めて来た所なんだから、迷いようがないもんね」

 迷う前に目的地が無いんだから。自分に言い聞かせるように呟くと、ミクロはまた足を進めた。
 途中、看板を見つけた。

「何コレ…"日本で一番、高い山だよ☆さて、解るかな〜?"」

 ウザイ言葉が延々と書かれている。ミクロは、思わず看板を折ろうかと考えたが、訴えられると迷惑なので、蹴り倒す程度にしておいた。

「日本一の山…あ、富士山か!」

 途端、霧が少しだけ晴れた。目の前に立ちはだかる大きな影は、富士山だったのである。ミクロは、生の富士山を見た事が無いのだが流れで悟った。
 感心しているミクロ。が、頭上から何かの鳴き声が聞こえた。真っ白な空を見上げる。大きな影は鳥だった。

「あれは…」

 一瞬、カラス(と言う名のトンビ)が飛んできたのかと思ったが、鳴き声が微妙に違う。前に、あきほと一緒に見た鳥図鑑に載っていた鳥だった。

「鷹、だったっけ?」

 鳥が返事をするように鳴いた。多分、鷹なんだろう。ここまで来て、ミクロは思い出す。この順番を。お餅が恋しくなる年の暮れに、みきやえみりとこんな話をしたんだっけ。

『一富士、二鷹、三……を見ると、縁起が良いんだって!』
『へぇ。で、何でその三つなんですか?』
『え…えっと…えみり、ミクロが聞いてるよっ』
『えΣ!?あっとね〜…って、こんな時ばっかりに話題を振らないでよ』
『うわ〜えみり、解んないんだ』
『みき、人のこと言えないよ』

 最後の三つ目が思い出せない。植物の名前だったような気がするんだけど…

「う〜ん…!そうだっ!」

 突如、目の前に見えた野菜畑を見て、ミクロは一人納得したのである。

*。+

「みきさ〜ん、えみりさ〜ん!」

 あけおめ!みきとえみりは笑った。

「一富士、二鷹、三キュウリ!!」

 新年の挨拶を無視して、ミクロは叫んだ。

「「…は?」」
「縁起が良いんですよね?この三つ!今年は良い事がありそうだな〜」

 嵐のようにやって来て、問題発言を言ったミクロは、今年から始まる素敵な未来に胸を馳せていたのである。

(…三キュウリって何?)
(わかんない。わかんないけど、ミクロが楽しそうすぎて否定できない!)
(…Me,too)



【end】


 〜後書き〜

 ミクロは、幸せ者ですよね。能天気と言うか何と言うかw
 多分、ミクロが最後に見た畑は"キュウリ栽培の畑"と思われますw
 ミクロ「アレ…ここって…」と書くのが面倒だったのでサボりましたw登場人物、少なかったしww