二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 16獣の咆哮-情報屋の手中【復活、デュラ中心】 ( No.13 )
日時: 2010/05/23 19:34
名前: 樹 (ID: I7JGXvEN)
参照: http://renrinmiku.blog70.fc2.com/

第四章 
———少女の遊び 第三者視点———






   ——同時刻 情報屋の居地——

今頃臨也さんがボンゴレⅩに接触してる頃だろう。
いよいよことが動き出し、下から順に崩れだす。全て崩れ落ちるのも時間の問題。
上から壊していけば被害はないのになぁ......
青年は内心でそう思う。"崩す"これが悪だなんて誰も言ってない。
バランスを崩すことによって見えることだってある。
事実、ボンゴレ側に協力するつもりはある。青年だって未来がないのは困る。
かといえ"協力"って言うのは具体的ではない。転じて言えば決められてない。
どんな方法でもいい。
正直青年は漫画とかに出てくる悪にも正義にも興味はない。
興味があるとすれば全てを動かすことのできるもの。
事実それは漫画内には存在しない。筆者がその存在だ。しかし、正確にいえば筆者にあこがれているわけではない。
漫画内で全てを操りたいだけ。悪でも正義でもない唯の傍観者。
両方の見方で両方の敵。その存在だけに青年は興味がある。
そしてまた、その血縁者も傍観者・・・




「翔兄ー まだ動かないのぉー?」
室内にあるベットの背もたれで遊んでいた少女は青年には顔を向けないままそう問いかける。
少年は相手の事を"兄"と呼んだ。この少女こそか傍観者の血縁者。
「もう手ゴマが動き出してますよ。そろそろ僕らの方に阻む奴が来るはずです」
そう答える青年。妹への返答なのに敬語。癖なのだろうか
そして、"阻む奴"そう述べてるのにその物言いは決して深刻そうではない。本当に興味がないような物言いだ。
「じゃぁさ、僕がそれ殺っちゃっていい?」
「いいですよ。レイルの好きにしなさい」
言うならばこの兄妹は普通ではない。
損得の価値観を持たない兄に、それを偽なう用に遊びで物事をこなす妹。
たとえそれが生死にかかわろうが生物の滅亡にかかわろうが例外はない。
唯自分たちのしたいようにして、頼まれれば仕事をする。それだけだ。
彼らの仕事は情報屋。その仕事を恨むもとたちの襲撃を跳ね返してはその仕事を繰り返すたびに、いつの間にか恐れられるようになった。
無論、本人たちにとってはどうでもいいことだった。
「僕一人でやっちゃっていいー?」
少女にとって全ては玩具、全ては遊び。しいて言うなら兄はそのおもちゃを与えてくれる親。
「えぇ、いいですよ」
青年にとっては全ては背景、全ては己の手中。しいて言うなら妹は共に背景を眺める傍観者。

決して自分たちを特別とは思っていない。
唯自分たちがしたいことをそのまましているだけ。
青年は良く思う。人間は自分の欲望に対して素直にならなければいけないと。
そして、彼らの欲望は"普通"を超える。
少女は思う。"普通"とは何なんだろうか?と。
自分たちにとってはこれが"普通"
他人にとってはこれは"普通じゃない"
"普通"とはなんなんだろうか?と。



  ———数分後 情報屋の居地中庭———

ガキィィィッ ヒュンッ ガッ

そこは戦場だった。 つい先ほどまで静かで穏やかだった中庭。底が一瞬にして戦場と化した。
大勢の武装をした大人。 裏社会でマフィアと呼ばれるものたち。
彼らの目的は自分たちの相手を潰し、その相手の計画をやめさせること。
そしてその"相手"
相手は武装も何もしていない"少女唯一人"だった。少女の手に握られているのは仕込み武器。
あらゆる形状に変化することのできる武器だ。少女はそれを自分なりに改造して使っていた。
その一つさえあれば使い方は多様。遠距離、中距離、近距離。斬ろうが焼こうが射ぬこうがなんだってできる。
そして、今少女が握っているのはカットラス。
一般人が言うなら"短刀"だろうか? イメージとしては海賊が使ってる短い方の刀程度で十分だろう。
しいて言うなら、それに形状変化の為の色々な部品がついてる、とか。
そして少女はそれを振り回す。自分に向かってくる人間を斬る。相手が向ける飛来物を斬る。そしてまた人間を斬る。
ただただそれの繰り返し。
一方的とはまさにこのことだろう。

ドガッ ザシュッッ!! 



数分とせずに事は片付いた。勿論大量の死体の上に立っているのはあの少女だった。
有ろうことか、少女は返り血を浴びていない。カットラスは刀身が短いため返り血を浴びるのが普通であろう。
カットラスを振り回すこと自体普通ではないのだが............
しかし少女は返り血を一滴も浴びていなかった。 それが当たり前。とでも言うように。
ひょこっ と普通の少女のように死人の山から飛び降りる。背景さえのぞけばあどけない少女だった。



少女は真っ赤に染まった中庭をそのままに自分の居地へスキップで戻っていく。
カットラスは畳まれ仕込み武器の本体へと戻る。

居地へ向かう途中少女は楽しそうに小唄を口ずさむ



♪あくのはなぁー かれんにちるぅー
      くぅーるしげな いろぉーどぉーりぃーで
           まわりのあわれなざっそうはぁー ああ
                よぉーぶんとぉーなり くちてゆくぅ♪

幼い娘ながらの高い歌声。 誰かに魅せる、というような歌い方ではなく、ただ個人が楽しむ歌い方。

———そう、唯純粋に楽しむだけの歌声———

その小さな背中は彼女の居地の中へと消えていった。



 




  可憐ニ散ルノガ自分ダナンテ限ラナイヨネ?
               マ 養分ニモシテアゲナイケドネ

  


  ———舞台裏———

現在の入室者〜燐、蓮、麗美、樹〜

燐「初めましてーリンでーすノシ もう一人の方はレンね!」
蓮「どうも」
麗美「はっじめましてぇーノシノシ」
麗美「宜しくねー☆」
燐「宜しく!」
蓮「おう」
麗美「今回は燐ちゃんの"悪の娘"から歌詞を借りたよぉ〜♪」
蓮「って言っても、替え歌だったけどな」
燐「それに私じゃなくて悪のP様に言わないと。ねぇ、蓮?」
蓮「俺に振るなって」
麗美「あははっ 確かにそうだねーw」
麗美「あ、そういえば普段は蓮くん敬語じゃないんだね?」
蓮「まぁな」
燐「いつもはこれでいいのよ!」
麗美「そうだよねー いつも敬語で彌瘡兄は疲れないのかなぁ?」
燐「癖の人はそれでいいんじゃない?」
麗美「癖なのかなぁw」
蓮「それにしても、あの替え歌、視点変わりすぎじゃないか?」
麗美「いいじゃない! 意味は通じるんだからさっ」
麗美「悪の華は相手! 苦しげなのも相手! 雑草も相手! 養分を吸収するのは僕なの♪」
燐「吸収してなかったけどね(笑」
蓮「拒んでたな」
麗美「細かいこと言わないの!」
蓮「そういえば、樹はずっとロム?」
樹「不正がない限りロムります」