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Ｒｅｔｒａｃｅ：Ⅳ〜隠者の問い掛け

希望（ひかり）を失ったパンドラの箱
そこにはもう
絶望しか残っていないのだろうか・・？
なにも　存在しないのだ
希望がすべて奪われたというなら
もはや
絶望すらも存在できやしない———

　＊　＊　＊　＊　＊　＊

「違う・・」
グレンはオズの頬を触れながら言った。
「おまえは・・・ジャックではない」
　　　　
　　コ　　　　ワ　　　　イ

コワイこわい嫌だ逃げたい　でも・・あしが
「——そうかオズかお前は」
記憶（げんえい）が出した答え
「禍々しい子供・・居場所を持たぬ迷える存在・・・」
どうして知っている・・記憶（こいつ）が俺の名を・・!

どうして！

どうして！

「生まれてくるべきではなかった哀れな命」
すべてを知ったかのようなグレンは言う・・。
—お前の罪それは
　　　お前の存在そのものだ—
「・・・がう・・違う・・オレは・・」

逃げなきゃ　殺される

死ぬ　壊される

駄目だ　壊される　その前に・・

壊さなせれば

「その罪とともにアヴィスノ闇へと還るがいい」

そうだ　壊せ！
できるはずだ　俺になら

「・・・オズ・・」

　壊せ!!

「嫌だ離せ！」

　壊せ！
　壊せ！
　壊せ！

「・・・なせ・・離せぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
オズはビーラビットの鎌を持っていた。