二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【烈人と玲菜が】ボカロで学園【コラボってみた】 ( No.104 )
日時: 2010/07/16 19:00
名前: 烈人 ◆ylmP.BhXlQ (ID: WPWjN3c4)

第10話:ダブルデート……え、トリプルデート?


 がたんごとん、……という音がするわけでもなくひじょーにゆったりとした速度で電車が走っている。
 いや、電車なんだから走らないと可笑しいけどさ。ああ、でもどうしよう。
 ダブルデート、なんだよね。もう始まってるんだよね。これから遊園地に行くんだよね。
 嬉しい。緊張もしてるけど、とても嬉しい。これからは始音先輩のこと、カイトさん、でいいんだよね。
 なんだかカップルって感じだなあ……早く遊園地につかないかな!

「……ねえ、ミク」
「ん? リンちゃん、どうしたの?」

 隣に座っているリンちゃんが(ちなみに私の右隣がカイトさんで左隣がリンちゃん、そしてリンちゃんの隣はレン君だ)ちょっと声をひそめて私に囁きかけてきた。
 ……どうしたのかな? ちょっと驚いているような、呆れているような、引き攣った笑みが顔に浮かんでいる。

「……あれってさ、咲音先輩とメグ先輩だよね?」
「え?」

 リンちゃんが目を斜め前のずっと向こうの席に向けていった。
 バレないようにするつもりはないのか、……明らかに私達の様子を見ているようだった。
 本を広げたり俯いたりして会話をして、心なしかにやにやしているような気がする。

「そうだね……」

 ていうか、あれ? 先輩達——もしかしてつけてきてたりするの!?
 かかかカイトさんと私がデートしてるから!? そういえば咲音先輩とメグ先輩ってカイトさんと仲良いんだよね……。
 な、なんで私達のほうを見てるんだろう。ちょっと怖い……かも。

「……先輩に言ったほうがいいと思う?」
「ど、……どうだろうね」

 カイトさんを見上げると、私の視線に気付いたカイトさんがにっこりと笑った。
 ……か、格好いい……じゃなくて! いったほうがいいのかな? 
 言ってもなにも変わらない気がするし……じゃあ、言っとくほうがいい——かな。

「カイトさん」
「どうしたの?」
「えっと、その……咲音先輩とメグ先輩、ですよね……?」

 躊躇いつつもそう尋ねると、カイトさんは私の視線を追った。そして、ぎょっとした様子で眉をひそめる。
 ……言わないほうが良かったのかな? なんて不安に思っていると、カイトさんがあはは、といつものように笑う。

「大丈夫だよ、気にしないでね。ただのストーカーだから」
「え、それって気にするべきじゃないんですか!?」

 カイトさんが天然っていうかどこかぬけてるっていうか……ほわわんとしている、っていう話——リンちゃんとレン君から聞いた——は本当だったみたい。

        * * *

「れんー、これ食べる?」
「んぁ? 飴? ……いや、いい」

 イチゴミルクの飴を持っていたから、ミクと始音先輩に渡して、レンにも進めてみた。
 さっきからずっとレンは何も喋ってなかったから、ちょっと不安だったけれど。
 レンはなんだか疲れた顔で、あたしの差し出した飴から目をそらした。
 ……どうしたんだろ。

「レン……大丈夫?」
「あ、……うーん……多分……無理」
「無理なの!?」

 え、無理!? レン、具合悪いのかな? 電車乗る前まではなにも変わらなかったのに——って、あれ。
 電車乗ってからレンの様子が変わった。時々持参のジュースは飲んでるけど飴は受け取らなかった。
 あれ……もしかして……。

「……乗り物酔い?」
「……ああ」
「なんか、……意外かも」

 レンってなんか、バイクとか大きくなったらのってそうなイメージがあったんだけど……。
 へえ、乗り物酔いするんだ。あ、そういえばあたしも小さい頃はよく乗り物酔いしてたなあ。
 最近は、結構克服できてきたような気がするんだけど——。

 あれ? なんか、あたしとレンって似てるところ多いよね。嬉しいような、なんか、不思議な感じ。

         * * *

「ついたよーっ遊園地!」

 電車から降りて、何分か歩いて。そしてついたのは、目指していた遊園地。
 デート。デートなんだ! 嬉しいけど、なんか恥ずかしい。でも今日は、思いっきり楽しまなくちゃね!

「とりあえず、受付にいこっか」

 カイトさんに促されて、私達は何人かの列ができている受付に並んだ。
 チケットがあるから、これを見せれば入れる。どうしよう、今更になってなんだか凄く緊張してきた。

 ——って、あれ?

 列の一番前の人達って……

「め、巡音先輩と——その、彼氏さん!?」

 巡音先輩と並んで、紫色の髪をした人が立っている。まさか、巡音先輩の彼氏……!?




                         第10話*end




「後書き」
あっはは、想いっきりやっちゃいました話広げすぎね纏まらないってね!←
とりまリンちゃんとレン君の伏線張っておきました。え、文変? ……そこは目を瞑ってやってくださいな!←

相変わらず遅くなってごめん>< PSP持ってるのか……! いいなー欲しい^p^
神文じゃないからね。私の書くボカメンは可愛くなんかないからね。駄文すぎるからね!(口調うざい