二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【烈人と玲菜が】ボカロで学園【コラボってみた】 ( No.111 )
日時: 2010/09/01 15:09
名前: 烈人 ◆ylmP.BhXlQ (ID: WPWjN3c4)

第14話:お化け屋敷へGO!


「らぶらぶですねえ」
「そうねぇ。羨ましいわねぇ」

 笑顔で騒ぎながら二人でコーヒーカップに乗っているミクとカイトをこっそりと茂みの隙間から覗きながら、メグとメイコが羨ましそうに眺める。
 結局ルカとがくぽは見失ってしまい、途中で偶然見かけたミクとカイトの二人を偵察していた。

「ねーメイコ、あたし達もなにか乗らない? 遊ばない?」
「ん……せっかく入場料払ってるんだもんねぇ……」

 遊ばなきゃもったいないという表情で、メイコがぶつぶつと呟きつつなにやらもごもごと思考を巡らす。
 たっぷり三十秒ほどそうした後、メイコが楽しそうに声を張った。

「よし、じゃあ遊びましょう!」

 当初の目的はどうしたんだよ、という突っ込みは無論メグから放たれることはなかった。


**


「……リン、お前って心霊とか大丈夫だっけ?」
「んんー、微妙かな。でもお化け屋敷ぐらい大丈夫でしょ!」

 お化け屋敷へ向かう途中のレンの問いかけに、にっと笑ってリンが元気よく答えた。
 “お化け屋敷ぐらい”、ねえ……。とリンの返事に俺ってつくづくヘタレじゃないかとネガティブモードに突入してしまいそうになったレンの背中を、リンがばしんと叩いた。

「だいじょーぶ! もし幽霊がレンに手を出そうとしたらあたしが倒しちゃうからね!」

 それ逆じゃね? と心の中で呟きつつ、なんだか非常にバカップルと思われそうな言葉に少々の羞恥を抱きながらも、まあどうせもうバカップルだろと開き直る。
 バカップル。わあ近い将来俺らにぴったりの言葉になりそうだなあと他人事らしく考えて、レンはずるずるとお化け屋敷の中へと引き摺り込まれていった。



「……なにここ怖い」
「すっごぉい……! 雰囲気凄い出てるね! ほらほら、早く入ろ!」

 思わず呟いたレンの言葉には全く気付いていない様子で、リンが目をきらきらと輝かせてお化け屋敷のほうへと進んでいった。お化け屋敷の本体、とでも言ったほうがいいのかもしれない。
 一見ただの古ぼけた屋敷のような建物にお化け屋敷の看板が掛かっており、一つしかない小さめの扉の隣にはゾンビのマスクを被った従業員。尚正直いって全く怖くは無い。
 懐中電灯を手渡され、その中へ。ぎぎぎっと扉が開くと、真っ暗闇だった中へ光が差し込んだ。
 そして数歩歩くとすぐに壁に突き当たり、そこにも扉があり開いてみたのだが——

「……さっきの建物はカムフラージュだったっていうのかよおい」

 その先に待ち構えていたのは、さっきの建物よりも何倍も寂れていておどろおどろしい雰囲気をありありと垂れ流している、いかにもお化け屋敷という感じの木造の建物だった。
 つまり先ほどの建物はカムフラージュで、このインパクトを出すために用意されてたってわけだ。
 その建物へと続くやはり真っ暗な短い道を歩いていく。リンは嬉しそうに目を輝かせてはしゃいでいる。

 レンの口から、盛大なため息が洩れた。



「後書き」
ごめんなさいごめんなさいこんなお化け屋敷ありえませんよねごめんなさいごめんなさい。
レンをびびらせてみたかったんだ……!(タヒ あ、ほんと? よかった! レンって絶叫系だめそうだよねw

やっぱり繋ぎにくいぜごめんなさい! パス!