二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ありがとう〜大好きな君へ〜 イナズマイレブン ( No.159 )
日時: 2011/01/22 11:02
名前: さくら (ID: 32zLlHLc)

心友短編『たった四文字の愛情表現』吹雪+優香c




「吹雪くんやっぱり可愛いよねー」

「あの笑顔本当に癒される!」

「告白しちゃおっかな」

「彼女いないの?」

「さあ?峰先さんなんじゃない?」


教室の隅から女子達の甲高いソプラノの声がする。

女子達のお目当ては、同じクラスの吹雪士郎くん。吹雪くんは
北海道からの転校生で、今はサッカー部に入っている。

その可愛い笑顔といい、サッカーする時の真剣な表情といい、誰彼構わず皆に優しく接する優しさといい、ウチにとっては皇子様だ。

でも、それはウチだけじゃあ無いらしく、其処の固まっている女子も、吹雪君がお気に入り。



「皆、おはよう」

「キャー!!!吹雪くんよぉ!!!」

「やっぱり可愛い〜!!!」



だが、やっぱり現実は甘かった。吹雪君には、好きな人が居るっていう噂が立っている。

それが、隣のクラスの峰先さん。彼女は最近、良く吹雪君と並んで歩いていたり、一緒に登校してきたりと、付き合ってるんじゃないかっていう噂も立っていた。

何より彼女はモデルみたいにスタイルも良いし、顔も美貌。だから吹雪君には峰先さんみたいな人がお似合いって言うのは分かっていた。


そんな日の放課後だった。

ウチは先生に呼ばれてて遅くなり、急いで帰る準備をしていた。皆はもう帰っていて、日は沈み始めていた。

ウチの机の中に、一通の白い手紙が置いてあった。差出人を見ると、“吹雪士郎”。


ウチは少し胸を高ぶらせながら封筒を開けた。すると中に書いてあったのは。



『“好きです”。・・・・・・・・・・・・!?』



たった四文字。これは何かの間違いだと思い、頬を抓ってみたが、い、痛い。

皆が帰ってしまった教室にウチの心臓の音が響いた瞬間だった。



『えっ!?ちょっと待って!!吹雪君が!?』

「そんなに驚くかな?」

『ってうわぁ!!!??』


ウチの後ろから、薄紫色の髪をした吹雪君が、ひょっこり顔を出した。

すると吹雪君は“色気の無い声だなぁ、”と、笑っていた。


『ふ、吹雪君、これ・・・。』

「うん。そのまんまの意味だよ?」

『そのまんまって・・・。吹雪君は峰先さんと付き合ってるんじゃなかったの!?』


峰先さんと付き合ってるんじゃないか。それが今のウチは一番聞きたかった。

でも吹雪君は、“付き合ってないよ。ただの噂だし、それ”との事。


『そうだったんだ^^;』

「それよりさ、返事は?」

『返事・・・?』

「ほら、手紙の。」


そして吹雪君は、手紙を指差しながら言った。

ウチが、気持ちを暴露したら、ウチと私は晴れて両思い。


『えーっと、・・・言わなきゃダメ?』

「うん。」

『んー。。。す、好きだよ?』

「知ってる。」





“たった四文字の愛情表現”
(何、知ってたの!?)(うん。)
(言わなくても良かったじゃん!!)(うん。)