二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ありがとう〜大好きな君へ〜 イナズマイレブン ( No.52 )
日時: 2010/08/10 07:27
名前: さくら (ID: HijqWNdI)

え・・・

ソルノもフィディオ君の事が好き・・・?

それって・・・ライバルになるっていう事?

私の唯一の友達が、ライバル?

でももし、私のせいでソルノが嫌な思いなんてしたら・・・ソルノに嫌われたら・・・

私は・・・また、一人ぼっちになる———。

ノア『へ、へぇ〜そうなんだ。お、お互い頑張ろうね』

ソル『え、あ、うん』

一人ぼっちなんて嫌。

ソルノにまで嫌われたら・・・私・・・!!

いじめられていた日々が頭に浮かんでくる。

悲しくなって、とうとう涙まで出そうになったから、急いでソルノに別れの言葉を言う。

ノア『用事、用事を思い出したから、か、帰るね!!・・・バイバイ・・・』

そういって、ソルノの声も聞かずに走って行った。

後ろから「ノア!?急にどうしたの!?」という声が聞こえてくる。

ひたすら走った。家まで一直線に。ぽろぽろと涙を流しながら。














ばふっ・・・・・


自分の部屋のベッドにダイブする。

こういう風になると、普通は一番悲しさがこみ上げてくるパターンだけど、私は違った。

涙なんかでなかった。

寝返りを打って、天井をただ呆然を見つめる。

何も考えず、ただ呆然と———。











ふいに頭の中にフィディオ君が写る。

フィディオ君に手を伸ばしても届かない。

すると、私の横を通り抜けていく、女の子達も写った。

そして、その中には、ソルノも居た。

フィディオ君は私なんか、見向きもせず、ソルノ達を連れて、遠くに行ってしまう。

ソルノはとっても楽しそうな笑みを浮かべていた。

あぁ、そうだ。ソルノは可愛い。明るくて、優しい。

そんなソルノに告白する人も絶えなかった。

こんなんじゃ、絶対フィディオ君、ソルノのことが好きだな。

他にも私より可愛い子はたくさんいたし・・・

私がフィディオ君に恋したって・・・無駄、だったのかな、

ノア『はぁ、』

さっきからため息が絶えない。

そんな時、ママの声が聞こえた。

ママ「ノアちゃん!!お友達が来てるわよ!!」

今、そんな気分じゃないのに、





私が部屋のドアを開けると、一番会いたくない人が居た。

ノア『・・・・・・ソルノ、』

ソル「ノア、」

ソルノは私の部屋に上がって、一つの小さいテーブルを挟んで向き合う形になった。

しばらくの沈黙が続く。

それを破ったのはソルノだった。

ソル「ノアさぁ、本当にフィディオの事好きなの?」

ノア『え、だってソルノが・・・・・あ、諦めて欲しいって言うんなら諦める、よ・・・』

別にソルノが言うんなら、諦めてもいい。

ソルノのためだもん。

ソル「・・・・・何で」

ノア『え?』

ソル「何でそういうこと言うの?」

ノア『ソルノの方が、フィディオ君に似合ってると思うから・・・ソルノのために・・・』

ソル「ふざけないで!!!!!」

ノア『・・・・・へ?』

突然ソルノが叫んだ。

私、ソルノが怒るようなこと言った・・・?

ソル「私のため?諦める?そんなの余計なお世話よ!!私はちゃんとノアと、本気にノアと勝負したいの!!
   今のノアなんか、私の友達のノアじゃない!!
   こんなんじゃ、フィディオ君はあんたの事見向きもしないでしょうね。
   本当にフィディオ君の事が好きなら・・・」

ソル「正々堂々勝負しなさいよ!!」


少し乱暴な言葉だけど、私にはとても心に響いた。

すると自然と涙が出てきた。

ソル「私がノアの家に来てから、ずっと、ノア悲しそうな眼をしてた。
   ノアはね、本気でフィディオの事がすきなんだよ。だから、自信をもって?
   自分の気持ちに嘘ついちゃダメ」

ノア『私ね、ずっと怖かったの。
   もしソルノに嫌われるようなことしたら、ソルノにまで嫌われたらって。
   でも、ソルノの言う通りだった。自分の気持ちに嘘付いちゃだめだよね。私だってフィディオ君の事好きだもん』

ソル「私がそんな事でノアの事、嫌いになる?そしたら私たちの友情は、そんなものだったって事。
   恋は試練よ。どっちが勝ってもお互い嫌いになんてならないよ。
   だから・・・」

二人『正々堂々勝負しよう』

見事にハモった。

お腹の底から笑いがこみ上げてきた。

笑えた。今までの自分は、一体何を悩んでたのか分からない位に気持ちが楽になった。


私はソルノに思いっきり抱きついた。

そしてソルノの耳元で、

『ありがとう』

と、一言送った。




**********
これで友情のは、ひとまず終わりです。
ぐだぐだですが、見てくださって有難うございました。


〜次回予告〜

次回!!
仲直りをしたノアとソルノ。
だが、まだまだ大きな壁はあった。
フィディオの周りにはファンクラブの女の子が立ちはだかる・・・!!
『ソルノと約束したの!!自分の気持ちに嘘付かないって!!』