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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 小さな本棚の中の本達 【REBORN】 ( No.8 )
- 日時: 2010/08/25 21:51
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「あのさ、古里って何でそんなに何時も暗いの?」
「・・・」
そんな事を急に僕に言われても。
僕は彼女から視線を逸らす。
彼女の瞳は、青く、水色の澄んだ瞳。
そして、ボンゴレ十代目と酷似したその容姿は、とても美しい物だった。
復讐するべき相手の容姿を持つ彼女は、隣に座った。
純粋すぎる彼女は、全て疑問にして返してくる。
(初めて、人が綺麗だと思った)
彼女の隣に居ると、何故か暖かくなって来る。
フイッと、僕の方向を見る君。
「ねぇ、至門中って並中と似てるよね」
「え?」
「ん?知らなかった?私、ここに来る前、並中に居たんだよ?」
転校生として、来たんだ。
彼女はそういって、立ち上がり僕の手を握る彼女。
熱が伝わってきた。
「炎真。炎真ってさ、不思議だよね」
「?」
「だって、たまに怖い顔する時あるでしょ?それなのに、凄くやさしくてさ」
怖い顔——ボンゴレの事を考えていた時だった。
ギュッと彼女の手を握り返す。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん」
歩き出して数分後———。
「玲?」
「ツナ、何で此処に居るの?」
「・・・知り合い?」
「知り合いって言うか、前の中学の同級生だよ」
そういって笑うキミの笑顔は、とても綺麗で——。
———僕は、彼女の手を離した。
「炎真?」
「・・・好きだったよ?」
涙が頬に伝った。
僕はそういって、去っていった。
最後に見えたのは、君の悲しそうな表情と、沢田綱吉の狂気に満ちた目だった。
『僕はずっと前からキミの事が———』
(その後再会したのは)(復讐者としてだった)(キミを、取り戻すために)
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