二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [銀魂]拝啓、大嫌イナ神様ヘ。 |9up ( No.83 )
日時: 2010/08/29 19:41
名前: 瓦龍、 ◆vBOFA0jTOg (ID: ZmI7gUQR)

■10 壊レタ玩具ノ結末ハ...

場所は真選組屯所。
其の一室ではハニーブラウンの少年が特徴的なアイマスクを着け寝転げていた。
其処に黒髪の男がやって来ておいと少年に投げかけた。
少年は右手でアイマスクを外す。

「何ですかィ、土方さん」
「何だじゃねェ! もう出掛ける時間だってんだ!」

土方と呼ばれた彼は額に青筋を立て腕を組みながら、怒鳴りつける。
彼にそう言われ、そう言えば昨日江戸城に行くと言ってたような事を思い出した。
仕方ないですねィ、と重い腰を上げ刀を手に取ると土方と共に門へと向かった。
其処には既に近藤とパトカーが用意されていた。
沖田が運転席、土方が助手席へと乗り込み、最後に近藤が後ろの座席に座るのを確認して車を発進させた。

「ところで何でまた江戸城なんかに行かなきゃならないんですかィ」

疑問に思った事を口にすれば近藤が話始めた。
詳しい事はどうやら近藤も聞かされておらず、只真選組で預かって欲しい人物達がいると言われたのだ。
江戸城に向かうのはその人物の迎えだと考えている。

「その人物って、お偉いさんか何かですかねィ」

だとしたら面倒だ、と土方は呟いた。
沖田も同じ事を思ったのか顔を顰めている。
お偉いさんのご機嫌取りは真っ平御免だ、と言う二人の思いを知ってか近藤は只笑うだけだった。
何れにせよ、詳しい事は城に着かなければ何も解らない状態だった。

江戸城に着けば松平が直々に出迎え中へと招いた。
廊下を歩きながら松平は口を開く。

「お前ェ等に預かって貰う奴等はよぅ、表向きには死んだ人物なんだわ」
「だけど、何で今更その人を真選組に?」

近藤が当然の疑問を投げかけた。
勿論、近藤だけでなく土方も沖田も疑問に思っている事だ。

「理由は知らねェけどよぅ、奴等は妙に人を避けてんだわ。多分人としての知識がすっぽり抜けてる訳よ」

つーまーりぃ、真選組で預かって、色々と教えてやって欲しいわよ。
本当はオジサンが面倒見ろって言われてるんだけどぉ?
こう見えてオジサン忙しいからね?
どうせお前ェ等暇だろ? と松平が適当な事を言っている間にどうやら彼女達が居る部屋へと着いたようだ。

仕切りを開ければそこには二人の少女が部屋の真ん中に座り、小窓から見える外の景色を眺めていた。


(歯車は回った)
この日常は変わってしまうのだろうか。