二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.14 )
日時: 2010/08/25 15:51
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

あれから三日———帰ってこない。



—Flame,05— その頃


「一体何処に行ったのですか・・・」

部下全員がうなり声を上げた。
俺達はボンゴレの部下。
つまりは下っ端なのだが、ボンゴレ九代目よりもあのお方を尊敬している。


あのお方——つまりは、境界空様の事だが。


境界空様は、幼いながらにして「 炎 」と「 超直感 」を持っていたがゆえにこの城———。

総本部に閉じ込められているも同然の状態だった。
更に幾度と来る誘拐や強奪。
空様は相当心を痛めていた。

そして追い討ちをかけるようにして来たのは、ザンザス様の「 揺り篭事件 」。

ザンザス様と空様は相当仲が良かった故に、心も相当痛められた。

・・・俺はこの時戦った一人でもあった。

「・・・何処へ行ったのですか、空様」

総本部内では、あれから半分混乱状態に陥った。
それもそうだ。
境界空様ほど、初代ボンゴレの血を受け継いでいる者は居なかったし、それに沢田綱吉様が時期ボスになったとしても。
境界空という人間は——それだけ大きかったのだから。


『俺はボンゴレ十代目には成らない。辞退する』


三年前———そうキッパリとおっしゃられた。

その時は流石に俺でも驚いた。
誰もが欲しがる権利と地位と名誉。
ソレを辞退すると言ったのだから驚くのも無理は無い。
そのときも、半分混乱状態に総本部は陥った。
九代目も説得をしていたらしいが、本人は全く聞く耳は無かった。

「・・・空様・・・」

俺は空を見て、懐かしそうに呟いた。

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.15 )
日時: 2010/08/25 16:09
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

「・・・空が脱走!?」

「あぁ、三日も帰ってきてないんだと」

ディーノは目を丸くする。
今まで大人しかった空。
何故急に脱走などしたのかが判らなかった。


(だけど、心当たりならある)


理由は多分、あの場所が嫌いだったからだろう。
昔から酷い扱いを受け、体中痛めながらも笑いかけるアイツの顔が浮かんで、顔を歪める。

「ロマーリオ。ついでだ。空も探すぞ」
「おぅ」


———俺達は、日本に向かう事にした。


リングの入った、箱を手にして。





「親方様、コレが・・・」

「あぁ、頼むぞバジル。後もう一つ頼みたい事があるんだが———」

ボンゴレ門外顧問のリーダー、沢田家光はそこで言葉を切った。

「あぁ、いや。見かけたらでいいんだが、境界空を探してくれないか?」
「判りました親方様!拙者、がんばってまいります!」

バジルは元気良くそういうと屋敷を後にする。
そして一枚の顔写真が映った、書類を見た。

「・・・境界、空か・・・」





「ヴォォォイ!行って来るぜェザンザス!」

屋敷全体に響き渡るくらいの大声を上げたのは、ヴァリアー、スクアーロ。
そしてその向かいに立っているのは、ヴァリアーのボス、ザンザスだった。
ザンザスは、顔を一瞬歪めて言い放った。

「・・・境界空を探せ」
「あぁ?空ァ?」

スクアーロは顔を歪めた。


(空って言えばあの空か?まぁ、八年前まで仲が良かったからなァ)


「了解したぜぇ、じゃあなぁ」

バッと、部屋に取り付けられた窓の外に向かって飛び出したスクアーロ。
ザンザスは、プイッと顔を逸らした。





(境界空)(空、)(空様・・・)(空君)